12-306「終の信託」(日本)

もうこれ以上苦しませないで、と言ってるのに、どうすればいいんですか!
 1997年、天音中央病院。呼吸器内科のエリート医師・折井綾乃は、不倫関係にあった同僚医師の高井に捨てられたショックから自殺未遂騒動を起こしてしまう。
 そんな折井は、重度の喘息で入退院を繰り返す江木秦三の優しさに救われ、いつしか2人は強い絆で結ばれていく。
 やがて折井は、自らの死期を覚悟した江木から“その時は早く楽にしてほしい”と彼の最期を託されるのだったが。(「allcinema」より)

終の信託 - goo 映画

 「それでもボクはやってない」の周防正行監督の最新作で、「Shall we ダンス?」の草刈民代と役所広司が再共演して話題になった作品。

 以前より、脳死や尊厳死の問題というのは、よく扱われているが、本作もその尊厳死を取り扱った作品である。

 草刈民代演じる折井綾乃医師が、検事局に呼び出されるシーンから始まり、彼女が、役所広司演じる江木泰三との出来事を回想するシーンで物語は展開する。

 鑑賞する前は、かなり泣かせにくる作品なのかな、と思っていたが、実際は全くそんなことはなく、尊厳死に関して、かなり重厚に、そして厳しくあたっていた作品という印象だった。

 重度の喘息を患っている江木と、彼の担当医師であった綾乃。

 医師というよりも、人として人生に疲れ切ってしまっていた綾乃は、自殺未遂まで起こしてしまうが、江木の優しさと、お互いの心のうちを語り合うことによって、心が癒されていく。

 恋愛感情というよりも、お互い人として信頼し合っていたという感じで、江木は自分の病状が悪化していることを悟り、いざという時は延命治療を施さないようお願いする。

 ストーリーは、この綾乃と江木のやり取りと、綾乃と、大沢たかお演じる検察官の塚原透とのやり取りの二つで展開される。

 それにしても、大沢たかおは、かなりの敵役という感じの役柄だったな。

 結構、検察の作戦だとしても、陥れると言った方が近いのではないかという様子で、これは嫌われる役だろうな。

 ただ、人としての感情よりも、検察の仕事を冷徹にこなす姿は、綾乃との対比を際立たせていたな。

 この綾乃と塚原のやり取りの先がどうなるのか気になったが、まさかそういう結末になるとは想像していなかった。

 鑑賞前の、泣かせの印象はほとんどなく、どちらかと言えば、あまりスッキリした気分では終われない感じの作品だった。

 まあ、尊厳死に関して、ただ一方の目線から見せないのは良かったのかな、という感じがする。

/5

監督:周防正行
出演:草刈民代、役所広司、浅野忠信、大沢たかお、細田よしひこ、中村久美
於:TOHOシネマズ日劇
終の信託 オリジナル・サウンドトラック
SOLID
2012-11-03
監督:周防正行 音楽:周防義和


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