311「ブーリン家の姉妹」(アメリカ・イギリス)

エリザベスが生まれるまで
 時は16世紀のイングランド。国王ヘンリー8世は王妃キャサリンとの間に世継ぎである男子が産まれず、焦りを感じていた。そこに目を付けた新興貴族のトーマス・ブーリン卿は、長女アンをヘンリーの愛人に仕立て上げようと画策する。しかし、ヘンリーが見初めたのは、商家の息子と結婚したばかりの次女・メアリーだった。そしてヘンリーはブーリン一家を宮中に住まわせ、メアリーを愛人とするのだった。
 王の愛人の座を妹・メアリーに奪われたと感じるアンは次第にメアリーに嫉妬と憎しみを抱き始める。ついにアンはスキャンダラスなことをしでかし、一時フランスへと追放になる。その頃メアリーはヘンリーの子供を身ごもるのだった。

ブーリン家の姉妹 - goo 映画

 イングランドの歴史を変えたと言われるヘンリー8世の結婚と世継ぎ問題にスポットを当て、王妃となったアン・ブーリンとその妹・メアリーを巻き込んだ、愛憎渦巻く歴史物語。

 基本的には対照的な二人の娘・アンとメアリーの運命を描いたものであるが、当時の宮廷内の黒々とした野心や陰謀なども重なってなかなか面白い作品だった。

 アンがあれほど頭が切れると共に野心が強くなければ、これ程の悲劇は起こらなかっただろう。否、その前に父親のトーマスが娘を国王の愛人にしようと画策しなければ。

 事実に基づいた話なので、彼女らの運命は分かっているのだが、それでも物語の行く末が気になってしかたなかった。歴史に詳しい人が観ると、違った楽しみがあるかもしれないが、知らなくてもこの愛憎劇は結構楽しめるものだろう。
 どこまでがフィクションなのかわからなかったが、実際アンにはメアリーという妹か姉がいて、先にヘンリーの愛人であったと言われているらしい。
 そこに目を付けた物語であるが、事実はもっと色々な人を巻き込んで複雑だったようである。

 したたかだったアンが女子しか産めず、徐々に焦り始め、狂気の様となっていくのは圧巻である。しかもその打開策として選ぼうとする方法は想像を絶するというか、ちょっと気分が悪くなるようなことである。

 結局アンは姦通罪の疑いで処刑されるわけだが、可哀相なのは弟のジョージだな。「ラスベガスをぶっつぶせ」「アクロス・ザ・ユニバース」のジム・スタージェスが演じていたが、ちょっと扱いは小さかったかな。
 そう言えば、「美しすぎる母」のエディ・レッドメインがウィリアム・スタフォードの役で登場していたが、彼の役柄って何だったんだろう。最後はメアリーと結ばれたようだが、最初の夫はどうなったんだ?

 「エリザベス」を観ている時に、宮中に戻ったエリザベスに対して娼婦の娘などと呼ぶ人間もいたが、なるほどこの作品を観て、何となく分かったような気もする。

 これだけの愛憎渦巻く悲劇が起きて、「エリザベス」へと続いていくわけだな。

/5
 
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、エリック・バナ、クリスティン・スコット・トーマス、
    マーク・ライアンス、ジム・スタージェス、エディ・レッドメイン、アナ・トレント、デヴィッド・モリッシー
於:日比谷シャンテ・シネ
オリジナル・サウンドトラック『ブーリン家の姉妹』
Geneon =music=
2008-10-08
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