288「おくりびと」(日本)

安らかな旅立ちのお手伝い
 チェロ奏者の小林大悟は、所属していたオーケストラの突然の解散で職を失い、これを機にチェロで食べていくことを諦め、妻の美香を伴い、故郷の山形へ帰る。
 早速職探しを始めた大悟は〝旅のお手伝い〟という求人広告を見て〝NKエージェント〟へと向かう。その場で採用となる大悟だったが、そこは旅行代理店などではなく、遺体を棺に収める〝納棺師〟という仕事であった。
 社長の佐々木の半ば強引に採用されてしまった大悟は、妻には本当のことを言い出せないまま、納棺師の見習いとして働き始めるのだった。

おくりびと - goo 映画

 モントリオール国際映画祭でグランプリを獲ったからか、大ヒットで、メイン館の丸の内ピカデリーでは「フレフレ少女」を2週間で打ち切ってのロングラン。
 人の死というものを扱うデリケートな話しながら、ユーモラスで優しい作品に仕上げている。
 国際映画祭でグランプリを獲った作品となると、結構シリアスで、どちらかと言えばアート系の作品というイメージがあるが、本作はそんなことはなかったな。モントリオールはカナダということで、ヨーロッパで選ばれる作品とはまた違うのかな。

 チェロ奏者を諦め、故郷に帰り就いた仕事が思いもよらぬ納棺師という仕事。戸惑いながらも仕事を行っていく大悟の姿がユーモラスで笑いを誘う。
 妻にも言えず、ちょっと後ろめたさを感じている大悟が、納棺師の仕事を続けていくうちに、魅せられ、誇りをもつようになっていく。
 
 ユーモラスなシーンも多いのだが、納棺師ということで、納棺のシーン、それだけ人の死のシーンも多く、その際の家族、親戚の悲しみにホロリとさせられることも多い。
 特にラストのシーンはかなりくるな。
 人の死は多くても、全て遺体。死の瞬間に関しては描いていないのが、また良かったかな。

 それにしても納棺師という仕事についても初めて聞いたし、納棺の儀も初めて見たな。これって全国的な儀式なのかな? それともある地域で行われているもの?
 その納棺師を演じている山﨑努、本木雅弘の納棺の儀の所作は、まるで一つの芸術。確かにこれを目の前で見せられたら、この仕事に関する考えも変わってしまうだろうな。

 先日亡くなった峰岸徹が、この作品で納棺される、おくられる役で登場している。ちょっと感慨深いものがある。

 デリケートな題材であるが、笑いもあり、泣かせもあり、2時間長の作品であるが、飽きることなく最後まで引き込まれた作品である。ラストは感涙するかも。

/5

監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山﨑努、余貴美子、杉本哲太、峰岸徹、山田辰夫、橘ユキコ、吉行和子、笹野高史
於:丸の内ピカデリー

おくりびと オリジナル・サウンドトラック
楽天ブックス
アーティスト:久石譲(HISAISHI JOE)レーベル:ユニバーサルミュージック(株)キティMME


楽天市場 by ウェブリブログ



"288「おくりびと」(日本)" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント