15-176「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(アメリカ)

芸術家になり損なった者が批評家になる
 かつて主演した大人気スーパーヒーロー映画「バードマン」のイメージが払拭できずに、その後は鳴かず飛ばずの俳優人生を送るリーガン。私生活でも離婚に娘サムの薬物中毒と、すっかりどん底に。
 そこで再起を期してレイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに我々の語ること』を原作とする舞台を自ら脚色・演出・主演で製作し、ブロードウェイに打って出ることに。
 ところが、大ケガをした共演者の代役に起用した実力派俳優マイクの横暴に振り回され、アシスタントに付けた娘サムとの溝も深まるばかり。
 本番を目前にいよいよ追い詰められていくリーガンだったが。(「allcinema」より)


 今年のアカデミー作品賞を獲得した作品。
 アカデミー賞を獲ったからといって、必ずその作品を観ているわけではないのだが、本作はそれ程のシリアス・ドラマという感じでもなかったので、鑑賞することに。

 監督は「バベル」のアレハンドロ・G・イニャリトゥで、本作ではアカデミー監督賞も受賞している。


 かつて〝バードマン〟というスーパーヒーローを演じ、大人気となったのだが、今でもそのイメージが拭えず、その後は鳴かず飛ばずであった俳優、リーガン。
 再起をかけて自ら演出した舞台に主演しようとするが、仕事でもプライベイトでも何かと問題が発生し、振り回されていくリーガンの姿を描いたコメディ・ドラマ。


 映像は全編を1カットで撮影したようなもので綴られていき、なかなか興味深い作りだった。

 何とか舞台を成功させ、演技派俳優として復活したいリーガンが足掻く姿が痛ましくもおかしかったな。

 問題が発生し、怒りに囚われたりした時、かつて自分が演じたバードマンの幻影が現れ、リーガンに話しかける。
 リーガンはバードマンの言うことを、どこか納得しているようで、反発する。

 それに加えて、時折リーガンが特殊能力を発揮するようなシーンもあるので、果たしてそれが現実なのか気になるところである。

 ふとしたことで、半裸姿で劇場を締め出されてしまったリーガンが、最後は気分高揚、飛んで劇場まで帰ってくるシーンもあり、本当に超能力でもあるのかなと思ったが、最後にタクシーの運転手が出てきたところは笑ってしまったな。


 何とか復活ための舞台初日を目指すリーガンであるが、共演者となった実力派俳優マイクの横暴さに振り回され、更にアシスタントとして雇った娘、サムとの関係もあまり上手くいかない。

 レヴューも散々で、果たして無事に初日を迎えられるのか。
 どんな初日となるのか気になるところであったが、そこで思わぬ奇跡が起こるという結末。

 その奇跡もほとんど捨て身だったし、2日目以降は使えないよな。


 リーガンだけでなく、共演者や関係者、それぞれの悩みも差し挟みながら、何とか俳優としても人間としても認められたいと願う男のジタバタする姿が面白い作品であった。


 字幕が白ではなく、黄色で出てくるのだが、これには何か意味があったのかな。

/5

監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
出演:マイケル・キートン、ザック・ガリフィナーキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズブロー、エイミー・ライアン
    エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ、リンゼイ・ダンカン、メリット・ウェヴァー、ビル・キャンプ、クラーク・ミドルトン
於:池袋シネマ・ロサ

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