15-042「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」(日本)

その遺産を何のため、何を守るために使うのか
 20世紀末に設立された特科車両二課パトロール中隊、通称“パトレイバー”。しかし、レイバーの衰退とともに活躍の場を失い、いまや解隊の危機。
 そんなある日、最新鋭の戦闘ヘリ“グレイゴースト”がテロリスト集団に強奪され、首都1,000万人を人質にした大規模テロが勃発する。“見えない戦闘ヘリ”の神出鬼没の攻撃に苦戦を強いられる警察と自衛隊。
 そこで、お荷物とまで呼ばれた“特車二課”が、警察最後の砦として、テロリストの野望阻止に立ち上がるのだった。(「allcinema」より)


 「THE NEXT GENERATION -パトレイバー- 第7章」まで上映されていたシリーズの長編作品。
 「第7章」は、ほとんどこの長編版への繋ぎ作品のような感じだったので、本作で全てが明らかになる、スッキリしたものを期待したのだが。


 自衛隊から、最新鋭のヘリ、通称〝グレイコースト〟が奪われ、そのグレイコーストがレインボーブリッジを攻撃、破壊する。

 物語は、グレイコーストを奪った集団を見つけ出し、新たな襲撃を阻止しようとするもの。

 ただ、序盤は特車二課の後藤田隊長と、公安の高畑慧の、襲撃に関与している集団や、その目的に関する話のやり取りに終始しており、ほとんど物語が進展しているようには感じない。

 このやり取りのシーンは、いかにも押井守監督らしい演出があり、それなりに堪能できるが、逆に間延び感は拭えなかったかな。

 中盤以降は、特車二課の面々が、グレイコーストを奪った集団に対して攻撃を仕掛けたりして、アクション的な展開となる。

 そして、クライマックスは、いよいよ〝98式AVイングラム〟とグレイコーストとの対決。


 本作の主人公は、筧利夫演じる後藤田隊長であり、他の特車二課の面々に関しては、共に調査と闘いに従事することに限られていたな。

 「第7章」で話題となった「機動警察パトレイバー2 the Movie」での戦闘と、そこに登場する、かつての特車二課のメンバーに関しては、引き続き話として絡んでくる。
 その一人である、南雲しのぶが登場するが、その姿は見せず、ほとんど声だけ。
 その声にあたっていたのは、榊原良子で、アニメでも南雲しのぶの声を担当していた声優。


 それにしても、シリーズの集大成となるべき長編版であったが、何かスッキリしないことが多かった。

 先代の遺産に関わることや、グレイゴーストを操縦する女性、灰原零の正体、テロリスト集団の目的など、モヤモヤしたまま終わるような感じである。


 東京上空でのグレイゴーストとの空中戦や、レイバーとの対決シーンは、ちょっとスケールが大きくなっていたような感じはするが、話の内容としては、良くも悪くも押井監督らしい雰囲気で、ちょっとモヤモヤ感は残る作品だったな。

 もしかすると、更なる続編があるのかな。

/5

監督:押井守
出演:筧利夫、真野恵里菜、福士誠治、太田莉菜、堀本能礼、田尻茂一
    しおつかこうへい、藤木義勝、千葉繁、森カンナ、吉田鋼太郎、高島礼子
於:新宿ピカデリー

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