14-370「あなたがいてこそ」(インド)

屋敷の敷居をまたいではいけない
 1982年。ラミニドゥとラガワ・ラオの二つの家族は対立を深め、ついにラミニドゥの弟とラガワ・ラオとが一騎討ちするまでに発展、両者ともに落命してしまう。復讐心燃やすラミニドゥはラオの息子を殺すことを固く心に決める。
 それから28年の月日が経ち、村を出ていたラオの息子・ラームは古自転車での配達を生業にしていたが、自転車が壊れてしまったためクビになる。
 そんな中ラームが故郷の土地を相続しているという知らせが入り、売却するために再び村へ向かうことにする。道中、立ち寄った駅でアパルナという女性に魅せられるラーム。村でラミニドゥの息子マッラスーリと出会った彼は、土地を売却するにはラミニドゥの手助けが必要なこと、さらにアパルナがラミニドゥの娘であることを知る。
 ラームはさっそくラミニドゥに会いに行くが、ラミニドゥは豪族の心得に従い客人として手厚くラームをもてなす一方、ラームが一歩でも外に出たら彼を殺すよう秘密裏に指示を出していた。(「KINENOTE」より)


 冒頭、二人の男が一騎討ちするシーンから始まり、二人とも命を落としてしまう。
 結構シリアスなシーンから始まるので、これは思っていたような話ではないのかなと最初は思うのだが、それから28年が経っての本筋。

 そんな敵対する二つの家族の中、それぞれの家の男女が恋に落ちる様を描いたラブ・コメディ。

 もちろんインド映画らしい、歌とダンスも満載である。

 
 主人公のラームは一騎討ちして命を落としたラオの息子。
 そんなラームが土地を相続したということで生まれ故郷へと向かうが、途中アパルナという美女に魅せられる。

 しかし、彼女はラオが一騎討ちした男の兄であるラミニドゥの娘。

 ラミニドゥは復讐のためラームを殺すことを誓う。

 対立する家族の子孫という状況に置かれた男女の恋と、その窮地に立ち向かう男。
 何となく、設定的には「ロミオとジュリエット」っぽい話である。

 それと知らずにラミニドゥの家に寄ったラーム。

 ラミニドゥはラームの正体を知り、すぐにでも殺したい気持ちであったが、豪族としてのしきたりを守り、屋敷にラームがいる間は、厚くもてなし、屋敷の外へ一歩でも出ようものなら、すぐにでも殺そうと企てる。

 ことの真相を知ったラームは、何とか屋敷にとどまることを考え、様々な手段を講じる。
 そのラームの言動と、殺したくてたまならないラミニドゥ一族の様子が面白い。

 何とか生きて逃げ出したいラーム。
 しかし、アパルナと恋に落ちた彼は、自らの危険を顧みず、ラミニドゥとその一族に立ち向かっていこうとする。


 ちょっと冴えない感じで、強くもない男が最後に相手に立ち向かっていくという展開は、設定は違えど、「チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~」に似た感じ。

 愛のために強敵に立ち向かっていくという話がインド人は好きなのかな。
 まあ、インドに限らず、どの国でもこういう話は好きかもしれないが。

 
 果たして、ラームは生き延びることができるか、ラームとアパルナは恋を成就することができるのか。


 ラストは、確かに命を張った行動ではあったが、それで怒りと復讐心が収まるというのも、ちょっと微妙な感じはしたかな。
 それでも歌と踊りと恋とアクションで楽しめるエンターテインメントになっていた。

/5

監督:S.S.ラージャマウリ
出演:スニール、サローニ、ナジニードゥ、スプリート、ヴェーヌゴーパール、ブラフマージー
於:シネマート六本木

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