14-115「ハウンター」(カナダ・フランス)

生きている者と関わってはならない
 15歳の少女リサはある朝、奇妙なことに気付く。朝から昨日と同じ事の繰り返しなのだ。
 トランシーバーから響く弟のモーニングコール。母の作る朝食のメニューに調子の悪い洗濯機。そしてガレージで車を修理する父。何から何まで昨日とそっくり同じなのだ。
 翌朝、目を覚ました彼女は、再び気付く。また昨日と同じ事が繰り返されているのだ。やがて彼女は気付く。自分がもう長いこと1985年のその日を、来る日も来る日も繰り返し過ごしていることに。家の外に出ようにも、出ることさえ叶わない。
 一体何が起きているのか?
 この家が呪われているのではないかと調べ始めた彼女は、幽霊のように触れることのできない少女オリヴィアに遭遇し、ある驚愕の真実に辿り着く。
 しかしそれは、少女にとって、孤独な戦いのほんの始まりに過ぎなかった。 (「KINENOTE」より)

 
 監督は「CUBE キューブ」「スプライス」のヴィンチェンゾ・ナタリ。

 主演は「リトル・ミス・サンシャイン」「ザ・コール 緊急通報司令室」のアビゲイル・ブレスリン。

 SFサスペンスということであったが、序盤は、毎日同じことを繰り返す日々を送っていることに気付くリサが、やがて家の中から怪しい物音や、彼女の名を呼ぶ声を聞くようになるという展開。

 家の外は深い霧に包まれ、一歩も外には出られない状況で、ホラーな雰囲気が満載である。

 リサが家の中を調べていくうちに、隠された地下室などが見つかったりと、ホラー色がどんどん増していく。

 何かに家がとり憑かれているのかな、という感じであったが、ある日、電話会社の者だという謎の男が現れ、リサに話しかける。

 ここでの会話で、何となく「アザーズ」のような話かな、と思われるのだが、結構それは早めに明かされる。

 そこからリサは、謎の男の存在に悩まされ、更に時空を飛び越えた場所へと移動していく。

 これは、なかなか設定に凝っていて、リサという特異な存在が、家族のため、あるいはその家に住む別の人々のために奮闘する姿を描いた作品になっている。

 最初は繰り返される一日の中で、家の中で起こる不可思議な現象を描いて謎を提起し、やがて一つの真実を明かした後、更に少女の恐怖と奮闘を描いており、面白い作品である。

 話の展開も、一つの家の中という限られた空間の中でだけ繰り広げられ、シチュエーション・スリラーっぽい雰囲気もあったな。

 オリヴィアという少女が途中で登場するが、彼女もどちらかと言うと不思議な存在ではあった。

 何故に彼女がリサとコンタクトを持つことができたのか。
 やっぱり、ある能力のおかげなのかな。

 それにしても謎の男は、死しても恐ろしい男であった。

 突然目の前にモノが現れたりして驚かされるシーンも幾つかあり、全体的にはホラーと言ってもいいような作品であったが、どこか切ない雰囲気もあり、ラストはリサたちにとってもハッピー・エンドである。

 さすがに限られた空間の中で、ちょっと異質な世界観を作り出すのは、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督らしい面白さがあった。

/5

監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:アビゲイル・ブレスリン、スティーヴン・マクハティ、ミシェル・ノルデン、ピーター・アウターブリッジ
    デヴィッド・ヒューレット、ピーター・ダクーニャ、サラ・マンニネン、サマンサ・ワインスタイン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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  • ハウンター

    Excerpt: アビゲイル・ブレスリンちゃん主演。きれいなお姉さんに成長したよね。 弟の無線で眼を覚まし、母親は朝食の支度をしながらリサに洗濯を頼んできて、父親は朝から壊れた車の修理をし、昼には家族揃ってマ.. Weblog: いやいやえん racked: 2014-07-04 16:37
  • 『ハウンター』

    Excerpt: ハウンター 濃霧に覆われた家の中で、誕生日の前日を 繰り返す少女が、誘拐犯の亡霊と対決 【個人評価:★★ (2.0P)】 (自宅鑑賞) 原題:Haunter(常連) Weblog: cinema-days 映画な日々 racked: 2016-02-15 00:21