13-187「マニアック」(フランス・アメリカ)

僕たちは永遠に一緒だよ 
 ロサンジェルスで両親からマネキン店を継ぎ、マネキンの修復師として暮らすフランク。幼い頃のトラウマから生身の女性を愛せなくなった彼は、夜の街を彷徨い、若い女性ばかりを狙って残忍な殺人を重ねていた。
 彼は死んだ女性たちの頭皮を剥いで持ち帰り、自分のマネキンたちにかぶせては悦楽に浸るのだった。
 そんなある日、アンナと名乗る女性カメラマンがフランクのマネキンに興味を抱き、作品のモチーフにしたいと申し出る。
 個展に向けて準備に余念がないアンナに協力する中で、生まれて初めて生身の女性に好意を抱き始めるフランクだったが。(「allcinema」より)


 1980年に製作されたカルト・ホラーをリメイクした作品。

 製作にあたったのは「ヒルズ・ハブ・アイズ」「ピラニア 3D」の監督のアレクサンドル・アジャで、監督は「P2」のフランク・カルフン。

 そして、女性を殺して、その頭皮を剥ぎ取るという凶行を繰り返す猟奇殺人犯を、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッドが演じている。

 過去のトラウマのためにマネキンしか愛せなくなり、現実の女性を殺しては頭皮を剥ぎ取るという凶行を繰り返す猟奇殺人犯が主人公ということで、サイコ・サスペンスとして興味深かった。

 本作はほぼ全編一人称視点の作品である。
 と言っても、「POV(ピーオーヴィ) 呪われたフィルム」「[●REC] レック」など、流行りの主人公などが持つカメラで映し出す映像ではない。

 殺人鬼である、イライジャ・ウッドが演じるフランクの視点がそのまま映し出される。

 そんなわけでフランクが見ているものが映像として映し出されるので、フランク自身は鏡などに映った時にしかその姿は出てこない。

 面白い方法であったが、それ程効果があったようには思えなかったな。

 何となく不自然な感じのする映像などもあり、不要な感じのする映像もあったりして、今ひとつ恐怖感が味わえなかったな。

 それに、連続殺人犯であるフランクであるが、その凶行にはちょっと杜撰な感じがするところもあった。

 狙われた女性が、助けを求めながら駅の構内を走り回ったりするが、周囲に人が一人もいないという状況が、また現実的ではないと思ったな。

 頭皮を剥ぎ取るシーンは、ナイフで頭を切るので、その映像はなかか凄惨だった。

 マネキンを修理している時にしか至福を感じなかったフランクが、フランクの仕事を賞賛するカメラマンのアンナと出逢い、初めて生身の女性に想いを募らせるようになる。

 このフランクとアンナの関係は友人同士というものであったが、もちろんフランクはそれ以上の想いを持っている。

 果たして、二人の関係と、フランクの凶行の結末はどうなるのか。

 結局ここでもフランクの軽率な言動が、あっさりアンナに警戒心を起こさせるのだが、そこからの展開を見ていると、フランクはよく、これまで連続殺人を犯せていたな、という気がしてくる。

 まあ、他の女性たちとアンナに対する気持ちが違ったというのもあるかもしれないが。

 フランクの心理と凶行は興味深い設定であったが、正直サイコ・サスペンスとしては緊迫感の少ない、物足りない感じのする作品だったな。

/5

監督:フランク・カルフン
出演:イライジャ・ウッド、ノラ・アルネゼール、ジュヌヴィエーヴ・アレクサンドラ、リアーヌ・バラバン
    アメリカ・オリーヴォ、サミ・ロティビ、モルガンヌ・スランプ、サル・ランディ、ジャン・ブロバーグ
於:シネマサンシャイン池袋

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    Excerpt: 出たよ変なぼやけ…この配慮はいまさら誰得なの? 若い女の頭の皮を剥いで持ち去るという、残忍な連続殺人を繰り返す、マネキンしか愛せない男。 イライジャ・ウッド主演&製作、アレクサンドル・アジ.. Weblog: いやいやえん racked: 2014-03-13 07:35