13-137「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」(アメリカ)

生きる力を与えてくれた、獰猛で恐ろしい相棒 
 小説のネタを探していたカナダ人作家は、パイ・パテルというインド人男性を訪ね、彼の語る驚愕の冒険譚を聞くことになる。
 インドのボンディシェリで動物園を営む一家に育ったパイ少年。やがて彼が16歳となったとき、一家はカナダに移住することになり、パイは両親や動物たちと一緒に日本の貨物船に乗り込むことに。
 しかし、途中で嵐に遭遇し、船は沈没。運良く救命ボートに乗り移ることができたパイだったが、彼と同じように辛くも逃げ延びたシマウマやハイエナ、オランウータン、そしてリチャード・パーカーと名付けられたベンガルトラと同乗するハメに。
 こうして少年パイの過酷な漂流生活がスタートするのだが。(「allcinema」より)


 「ブロークバック・マウンテン」に続いてアン・リー監督が、アカデミー最優秀監督賞を受賞したファンタジー・アドベンチャー。

 家族でインドからカナダへと移住するために貨物船に乗ったパイ・パデル。
 しかし、途中で嵐に遭い、貨物船は沈没。パイは辛くも救命ボートに乗り込み、そこで経営していた動物園の動物たちと漂流することになる。

 肉食であるベンガルトラと、わずかなスペースの救命ボートで漂流することになったパイ。

 最初は救命ボートにシマウマやハイエナ、オランウータンも一緒に乗っていたのだが、最終的にはベンガルトラとパイだけの漂流になる。

 ハイエナがシマウマやオランウータンを襲ったり、トラがハイエナを襲ったりと、そのあたりは生々しい映像だったな。

 ベンガルトラはリチャード・パーカーという名前が付けられており、その理由は作中でも語られるが、漂流中にパイがリチャード・パーカーの名を口にするのを観ていると、「キャストアウェイ」のミスター・ウィルソンを思い出すな。

 ミスター・ウィルソンはバスケット・ボールだったが。

 作品を観る前は、漂流することになったトラが、漂流中にパイになついていくような話なのかな、と思っていたが、パイは常にリチャード・パーカーを警戒し、自分が優位に立とうとあれこれ考える。

 当たり前なのかもしれないが、動物も船酔いをするもんなんだな。

 救命ボートで漂流するということ自体過酷なものであるが、加えて獰猛なベンガルトラも一緒。

 生き残るために自然、そしてトラと戦い、共存していくパイの勇気と行動を映し出しており、トラとのつながりは、変な友情というより、ある意味生きる勇気の対象だったのかもしれないな。

 途中で、パイとリチャード・パーカーが上陸する無人島があるが、その島の不思議さは、実際のものなんだろうか。

 その島にミーア・キャットの群れが生存するが、リチャード・パーカーがその群れを襲い、食べてしまうところや、今後のリチャード・パーカーの食糧として、捕まえてボートに積み込むというのは、ちょっと可愛そうなところだったな。

 その島の様子を映し出す映像や、途中クジラが現れるシーンなど美しい映像が幾つか挿入されており、ファンタジックな気持ちにさせられる。

 パイが生き残ることになった227日の漂流を、変にドラマチックにすることなく、その過酷さを描き出し、更に美しい映像を交えながら、生きることに対し、人の強さを感じさせてくれる作品だった。

/5

監督:アン・リー
出演:スラージ・シャルマ、イルファン・カーン、タブー、レイフ・スポール、アディル・フセイン、ジェラール・ドパルデュー
於:TOHOシネマズ渋谷
Life of Pi
Sony Classics
2012-11-20
Various Artists


Amazonアソシエイト by Life of Pi の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック