13-096「プラチナデータ」(日本)
人の可能性はDNAだけでは決まらない
近い将来の日本。
政府は全国民のDNAデータを極秘裏に収集し、あらゆる事件の捜査に活用していた。それは“プラチナデータ”と呼ばれ、検挙率100%、冤罪率0%の社会が実現しようとしていた。
警察庁の科学捜査機関“特殊解析研究所”に所属する神楽龍平は、この画期的なDNA捜査システムを開発した天才科学者。
ところがある時、このシステムが連続殺人事件の犯人として神楽を導き出してしまう。
まさかの事態に逃亡を余儀なくされた神楽。そんな彼を、現場叩き上げの敏腕刑事・浅間玲司が執拗に追い詰めていくが。(「allcinema」より)
最先端のDNA捜査による検挙率100%となった社会で、その捜査の導入者でもある科学者、神楽が、ある事件の犯人のとして、DNA捜査で挙げられてしまう。
身に覚えのない神楽は、その事件の真相を暴こうと逃亡する。
警視庁捜査1課の浅間刑事に追われる中、徐々に真相に近づいていくと共に、驚愕の真実が明らかになるサスペンス・ミステリー。
「白夜行」や「麒麟の翼 劇場版・新参者」と同じく東野圭吾が原作の作品であるが、この設定を聞くと、トム・クルーズ主演の「マイノリティ・リポート」を思い出すな。
そんなこんなで逃亡することになった、二宮和也演じる神楽であるが、警視庁科学捜査機関が開発していたのは、DNA捜査だけではなく、全方位監視網であり、監視カメラなどを通じて捜査対象を見つけ出すというもの。
これを見ていたら、将来プライバシーなんて無くなるんじゃないだろうか、と恐ろしくなるな。
神楽が真実を追いかけていく中で、大きな陰謀が明らかになるという展開を期待したのだが、意外とそういう直球な話ではなく、ちょっと変化球的な話になっていたな。
何と言っても、神楽自身に疑いの目を向けさせ続けるのが、神楽自身にある秘密であったな。
そして、殺人の犠牲者となった、水原希子演じる蓼科早樹と神楽との関係。
神楽が逃亡する際に、手を貸すのが、神楽の同僚で、杏演じる白鳥里沙。
同僚であり、神楽を信じて手を貸しているのかな、と思うが、そこにも裏に隠された秘密があったんだな。
個人的には、もっと謎解きのある展開を期待していたが、実際はそれ程でもなかったかな。
終盤は、神楽自身の秘密も含めて、かなりヒューマン・ドラマ色が強くなったな。
DNA捜査の基礎となる国民のDNAデータを〝プラチナデータ〟と呼んでいるが、事件の裏には〝真のプラチナデータ〟というものが隠されている。
最後に明かされるそれに関しては、これまでにも考えられる秘密であった。
全てがデータによって決まるわけではない、という終盤のテーマも、これまでに使われたテーマを少し脚色した感じのものだったかな。
ただ、話の展開自体はなかなか興味深くて、神楽の運命、そして彼が見つけ出す真実が何なのか、惹き付けるものであったのは確かだった。
蓼科早樹が入院していた病院の先生役に、鈴木保奈美。
「のぼうの城」でも出演していて久しぶりだな、と思ったが、時代劇とは違って、現代劇、近未来劇で観るのは本当に久しぶりだった。
でも、さすがに齢重ねた感じは否めなかったな。


/5
監督:大友啓史
出演:二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美、生瀬勝久、杏、水原希子、遠藤要、和田聰宏、中村育二、萩原聖人
中丸新将、ヨシダ朝、菅原大吉、小木茂光、小浜正寛、小松利昌、阿部翔平、内田滋、中代雄樹、柊子
於:池袋シネマ・ロサ
近い将来の日本。
政府は全国民のDNAデータを極秘裏に収集し、あらゆる事件の捜査に活用していた。それは“プラチナデータ”と呼ばれ、検挙率100%、冤罪率0%の社会が実現しようとしていた。
警察庁の科学捜査機関“特殊解析研究所”に所属する神楽龍平は、この画期的なDNA捜査システムを開発した天才科学者。
ところがある時、このシステムが連続殺人事件の犯人として神楽を導き出してしまう。
まさかの事態に逃亡を余儀なくされた神楽。そんな彼を、現場叩き上げの敏腕刑事・浅間玲司が執拗に追い詰めていくが。(「allcinema」より)
最先端のDNA捜査による検挙率100%となった社会で、その捜査の導入者でもある科学者、神楽が、ある事件の犯人のとして、DNA捜査で挙げられてしまう。
身に覚えのない神楽は、その事件の真相を暴こうと逃亡する。
警視庁捜査1課の浅間刑事に追われる中、徐々に真相に近づいていくと共に、驚愕の真実が明らかになるサスペンス・ミステリー。
「白夜行」や「麒麟の翼 劇場版・新参者」と同じく東野圭吾が原作の作品であるが、この設定を聞くと、トム・クルーズ主演の「マイノリティ・リポート」を思い出すな。
そんなこんなで逃亡することになった、二宮和也演じる神楽であるが、警視庁科学捜査機関が開発していたのは、DNA捜査だけではなく、全方位監視網であり、監視カメラなどを通じて捜査対象を見つけ出すというもの。
これを見ていたら、将来プライバシーなんて無くなるんじゃないだろうか、と恐ろしくなるな。
神楽が真実を追いかけていく中で、大きな陰謀が明らかになるという展開を期待したのだが、意外とそういう直球な話ではなく、ちょっと変化球的な話になっていたな。
何と言っても、神楽自身に疑いの目を向けさせ続けるのが、神楽自身にある秘密であったな。
そして、殺人の犠牲者となった、水原希子演じる蓼科早樹と神楽との関係。
神楽が逃亡する際に、手を貸すのが、神楽の同僚で、杏演じる白鳥里沙。
同僚であり、神楽を信じて手を貸しているのかな、と思うが、そこにも裏に隠された秘密があったんだな。
個人的には、もっと謎解きのある展開を期待していたが、実際はそれ程でもなかったかな。
終盤は、神楽自身の秘密も含めて、かなりヒューマン・ドラマ色が強くなったな。
DNA捜査の基礎となる国民のDNAデータを〝プラチナデータ〟と呼んでいるが、事件の裏には〝真のプラチナデータ〟というものが隠されている。
最後に明かされるそれに関しては、これまでにも考えられる秘密であった。
全てがデータによって決まるわけではない、という終盤のテーマも、これまでに使われたテーマを少し脚色した感じのものだったかな。
ただ、話の展開自体はなかなか興味深くて、神楽の運命、そして彼が見つけ出す真実が何なのか、惹き付けるものであったのは確かだった。
蓼科早樹が入院していた病院の先生役に、鈴木保奈美。
「のぼうの城」でも出演していて久しぶりだな、と思ったが、時代劇とは違って、現代劇、近未来劇で観るのは本当に久しぶりだった。
でも、さすがに齢重ねた感じは否めなかったな。



監督:大友啓史
出演:二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美、生瀬勝久、杏、水原希子、遠藤要、和田聰宏、中村育二、萩原聖人
中丸新将、ヨシダ朝、菅原大吉、小木茂光、小浜正寛、小松利昌、阿部翔平、内田滋、中代雄樹、柊子
於:池袋シネマ・ロサ
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