13-075「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出作戦~」(スウェーデン)

名付け娘を救うだけ 
 パレスチナで平和主義指導者を暗殺しようとしたテロリストが、スウェーデン情報局・SAPOの手によって射殺される。テログループの標的にスウェーデンの首相が含まれていたためだ。
 その結果、SAPO要員の娘がテロ組織に誘拐される。
 代父のハミルトンは単身で敵地へ乗り込むが、その事件の背後には巨大な陰謀が隠されていた。(「KINENOTE」より)


 スウェーデンの諜報員カール・ハミルトンの活躍を描くスパイ・アクション3部作の第2弾。

 第1弾となる「エージェント・ハミルトン ~祖国を愛した男~」が昨年特集上映で公開され、なかなか面白かったので、何とか第2弾、第3弾も公開してほしいと思っていたのだが、第2弾となる本作も特集上映の中の一本、期間限定ながら劇場公開され、ありがたかった。

 しかし、本作の話の展開は、多少なりとも国際犯罪、対テロに関する話ではあったが、物語の本筋は、イスラム組織に誘拐された少女を、スウェーデン諜報員であるハミルトンが救出に向かうというもの。

 誘拐された少女は、イスラム組織が要人暗殺のために遣わしたテロリストを射殺した国家警察の捜査官の娘であり、ハミルトンが名付け親になった娘であった。

 そんな少女の後見人として、救出のために諜報員としての権利を有して、ハミルトンが諸外国を飛び回る。

 ある意味「96時間」のような、娘を救出するために手段を選ばない諜報員の話である。

 しかし、ハミルトンが首謀者を突き止めるために、イギリスから中東へと調べているうちに、アメリカCIAが絡んできて、ハミルトンの少女救出作戦を妨害しようとしたりする。

 CIAと犯人と思しき組織とのつながりが、今ひとつハッキリと判らなかったな。
 何故にそこまでCIAは、ハミルトンが少女を救出しようとするのを妨害しようとするのか。

 どうやら、少女自体は問題ではなかったようだが、何かが明るみに出るのを恐れたような感じだった。

 イスラム組織も少女を誘拐して、彼女を人質にして母親である捜査官に暗殺命令でも出すのかと思ったが、その目論見は違う意味で衝撃的なものだったな。

 ハミルトンが、誘拐に関わっていそうな相手に問答無用の鉄槌を下すように、激しい肉弾戦を見せるアクションも見ものであったが、クライマックスとなる少女救出のシーンは、敵のアジトにわずかな人数で突入するというもので、緊迫感高まるシーンだったな。

 諜報員が活躍するには、確かに国境を越えた活動ではあったが、一人の少女を救出するという、何とも限定された活動だった。
 
 スパイものとしては、どうかな、と思うような話だったが、アクション度に緊迫感も高く、楽しめるエンターテインメントではあった。

 第3弾も無事に公開されることを望む。

/5

監督:トビアス・ファルク
出演:ミカエル・パーシュブラント、フリーダ・ハルグレン、カル・マッキャンチ
    サバ・ムバラク、レンナルト・ユールストレム、スヴェン・アールストレム
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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