12-390「桐島、部活やめるってよ」(日本)
俺は、いいよ
金曜日の放課後。バレー部ではキャプテンを務め、成績も優秀な学園の“スター”桐島が、突然退部したらしいとの噂が校内を駆け巡る。
学内ヒエラルキーの頂点に君臨する桐島を巡って、バレー部の部員はもちろん、同じように“上”に属する生徒たち――いつもバスケをしながら親友である桐島の帰りを待つ菊池宏樹たち帰宅部のイケメン・グループ、桐島の恋人で校内一の美人・梨沙率いる美女グループ――にも動揺が拡がる。
さらにその影響は、菊池への秘めたる想いに苦しむ吹奏楽部の沢島亜矢や、コンクールのための作品製作に奮闘する映画部の前田涼也ら、桐島とは無縁だった“下”の生徒たちにも及んでいくのだが。(「allcinema」より)
桐島、部活やめるってよ - goo 映画
2012年公開の日本映画では、「かぞくのくに」に次いで評価の高かった作品。
朝井リョウの原作を「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八が監督した青春ドラマ。
バレー部のキャプテンで、校内での成績も優秀。
彼女も校内一の人気女子という、正に校内のヒーロー的存在の桐島。
金曜日の夕方、その桐島が部活を辞めたという噂が流れ、校内の誰もが動揺、その噂に振り回され始める。
そこからの学生たちの言動、悩みや想いを映し出していく。
物語は何人かの視点で描かれ、同じ時間、同じ場所で起こった出来事も、違う視点で何度か描かれたりする。
たった一人の学生のために、これまでの校内での日常が変わっていく様を描いているようで、それぞれに考えていることや、苛立ち、悩み、嫉妬、怒りなどが深く描かれており、面白い。
桐島の噂に振り回されるのは、桐島に近い存在である、いわゆるイケてる男女たち。
そして、イケてるグループには属していない、吹奏楽部の沢島亜矢の秘めたる恋心。
ちょっとオタク扱いで、映画制作に没頭中の、映画部の前田涼也の姿も映し出す。
桐島に振り回される面々の言動とは別に、幾つかの恋心も描いており、ちょっと群像劇風の作品だった。
彼らの行動の基にもなっている桐島の姿は、冒頭から全く映されない。
あれやこれやの言動を取る、桐島の仲間たちは、果たして桐島に会って話をすることができるのか。
前田の映画制作は、どのように彼らに関わってくるのか。
先、というより結末が気になる作品であったが、個人的には、このオチはよく判らなかったな。
とりあえず、ゾンビ映画を撮影している前田たち映画部の面々と、桐島がいると言われて集まってきたイケてるグループの面々が一堂に会すシーンがクライマックスとなる。
スターの桐島が、今の桐島でなくなってしまったら、彼の周囲にいる自分たちも違う自分たちになってしまうのか。
もしかすると、新たな桐島が必要となってくるのではないか。
何となく、そんなことを考えているのではないかと思わされる、学生たちの言動だった。
しかし、興味深い話で、幾つかの視点で描かれる時間の展開など、面白い作品だとは思ったが、どうしても最後が理解できなかったな。


/5
監督:吉田大八
出演:神木隆之介、橋本愛、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、浅香航大
前野朋哉、高橋周平、鈴木伸之、榎本功、藤井武美、岩井秀人、奥村知史、太賀、大後寿々花
於:シネ・リーブル池袋
金曜日の放課後。バレー部ではキャプテンを務め、成績も優秀な学園の“スター”桐島が、突然退部したらしいとの噂が校内を駆け巡る。
学内ヒエラルキーの頂点に君臨する桐島を巡って、バレー部の部員はもちろん、同じように“上”に属する生徒たち――いつもバスケをしながら親友である桐島の帰りを待つ菊池宏樹たち帰宅部のイケメン・グループ、桐島の恋人で校内一の美人・梨沙率いる美女グループ――にも動揺が拡がる。
さらにその影響は、菊池への秘めたる想いに苦しむ吹奏楽部の沢島亜矢や、コンクールのための作品製作に奮闘する映画部の前田涼也ら、桐島とは無縁だった“下”の生徒たちにも及んでいくのだが。(「allcinema」より)
桐島、部活やめるってよ - goo 映画
2012年公開の日本映画では、「かぞくのくに」に次いで評価の高かった作品。
朝井リョウの原作を「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八が監督した青春ドラマ。
バレー部のキャプテンで、校内での成績も優秀。
彼女も校内一の人気女子という、正に校内のヒーロー的存在の桐島。
金曜日の夕方、その桐島が部活を辞めたという噂が流れ、校内の誰もが動揺、その噂に振り回され始める。
そこからの学生たちの言動、悩みや想いを映し出していく。
物語は何人かの視点で描かれ、同じ時間、同じ場所で起こった出来事も、違う視点で何度か描かれたりする。
たった一人の学生のために、これまでの校内での日常が変わっていく様を描いているようで、それぞれに考えていることや、苛立ち、悩み、嫉妬、怒りなどが深く描かれており、面白い。
桐島の噂に振り回されるのは、桐島に近い存在である、いわゆるイケてる男女たち。
そして、イケてるグループには属していない、吹奏楽部の沢島亜矢の秘めたる恋心。
ちょっとオタク扱いで、映画制作に没頭中の、映画部の前田涼也の姿も映し出す。
桐島に振り回される面々の言動とは別に、幾つかの恋心も描いており、ちょっと群像劇風の作品だった。
彼らの行動の基にもなっている桐島の姿は、冒頭から全く映されない。
あれやこれやの言動を取る、桐島の仲間たちは、果たして桐島に会って話をすることができるのか。
前田の映画制作は、どのように彼らに関わってくるのか。
先、というより結末が気になる作品であったが、個人的には、このオチはよく判らなかったな。
とりあえず、ゾンビ映画を撮影している前田たち映画部の面々と、桐島がいると言われて集まってきたイケてるグループの面々が一堂に会すシーンがクライマックスとなる。
スターの桐島が、今の桐島でなくなってしまったら、彼の周囲にいる自分たちも違う自分たちになってしまうのか。
もしかすると、新たな桐島が必要となってくるのではないか。
何となく、そんなことを考えているのではないかと思わされる、学生たちの言動だった。
しかし、興味深い話で、幾つかの視点で描かれる時間の展開など、面白い作品だとは思ったが、どうしても最後が理解できなかったな。



監督:吉田大八
出演:神木隆之介、橋本愛、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、浅香航大
前野朋哉、高橋周平、鈴木伸之、榎本功、藤井武美、岩井秀人、奥村知史、太賀、大後寿々花
於:シネ・リーブル池袋
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