12-156「スーパー・チューズデー 正義を売った日」(アメリカ)
忠誠こそが政界で唯一信頼できる通貨だ
ペンシルベニア州知事としての確固たる実績に清廉潔白なイメージ、おまけに申し分ないルックスで有権者の心を掴み、民主党予備選の最有力候補に躍り出たマイク・モリス。
いよいよ迎えた天下分け目のオハイオ州予備選を目前に、陣営は緊張と熱気に包まれていた。
そんなモリスの選挙キャンペーンをベテラン参謀のポール・ザラとともに支えるのは、弱冠30歳にして周囲も一目置く辣腕ぶりを発揮する広報官のスティーヴン・マイヤーズ。彼もまた、モリスの語る理想に心酔する一人だった。
ところがスティーヴンは、ライバル陣営の選挙参謀から巧みな引き抜き工作を仕掛けられる。
そんな中、選挙スタッフの美人インターン、モリーと親密な関係となり、束の間の安らぎを得るスティーヴンだったが。(「allcinema」より)
スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ - goo 映画
ジョージ・クルーニーが、アメリカ民主党の大統領予備選を舞台に、その裏で蠢く裏切りや愛憎を描いたサスペンス・ドラマ。
ジョージ・クルーニの監督作と言えば、「かけひきは、恋のはじまり」以来だと思うが、アカデミー作品賞、監督賞候補にもなった「グッドナイト&グッドラック」の方が印象的で、本作も同じような硬派な雰囲気で作られた作品だった。
ジョージ・クルーニー自身も清廉潔白なイメージにルックスも良し、という民主党予備選の有力候補、マイク・モリス役で出演しているが、主人公は、そのモリスを支える、30歳にして辣腕ぶりを振るう広報官スティーヴン・マイヤーズ。
スティーヴンを演じているのは、「幸せの行方...」や「ラブ・アゲイン」のライアン・ゴズリング。
モリスを支えるスタッフとして前途洋々であったスティーヴンが、ライバル陣営の選挙参謀から引き抜き工作を受け、彼と会ったこと、そして同じ選挙スタッフの、エヴァン・レイチェル・ウッド演じるモリーと親しくなったことから、彼の運命が狂ってくる。
選挙戦の裏にある、駆け引きや陰謀などが表されており、おそらくはこういうこともあるだろうな、と思うことも起こっていたが、選挙に勝つにはナリフリ構わぬという感じは怖かったな。
味方に引き入れることができないのなら、いなくなるようにする。
そんな陰謀に巻き込まれ、スティーヴンの立場、キャリアが危うくなってくる。
モリーとの関係も、何となく裏があるような感じがして、この二人の関係の行く末も気になってくる。
このままスティーヴンは潰れていくのかな、と思って観ているのだが、思わぬ事実の発覚から、一気に形成が変わっていく。
しかし、それはスティーヴンの政治に対する幻想が崩れ、選挙に対する清廉さも無くなることを意味していく。
なかなか話の展開としては面白かったし、選挙戦におけるスタッフの作戦や、それに対する候補者の気持ちなど、興味深いものもあった。
選挙戦の裏側を見せられたな。
そして、必ずしも足を引っ張られるのは、候補者だけではないのだな。
やっぱり選挙戦は必ずしも清廉だというわけではないということなのだろうか。
このラストって、スティーヴンにとってハッピー・エンドだったんだろうか、それとも何かを失ってしまい、必ずしもハッピーではないのか。
感動するとか、そう言う作品ではなかったが、社会派サスペンスとして、楽しめる一本であった。



/5
監督:ジョージ・クルーニー
出演:ライアン・ゴズリング、ジョージ・クルーニー、フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティ
マリサ・トメイ、ジェフリー・ライト、エヴァン・レイチェル・ウッド、マックス・ミンゲラ、ジェニファー・イーリー
於:丸の内ピカデリー
ペンシルベニア州知事としての確固たる実績に清廉潔白なイメージ、おまけに申し分ないルックスで有権者の心を掴み、民主党予備選の最有力候補に躍り出たマイク・モリス。
いよいよ迎えた天下分け目のオハイオ州予備選を目前に、陣営は緊張と熱気に包まれていた。
そんなモリスの選挙キャンペーンをベテラン参謀のポール・ザラとともに支えるのは、弱冠30歳にして周囲も一目置く辣腕ぶりを発揮する広報官のスティーヴン・マイヤーズ。彼もまた、モリスの語る理想に心酔する一人だった。
ところがスティーヴンは、ライバル陣営の選挙参謀から巧みな引き抜き工作を仕掛けられる。
そんな中、選挙スタッフの美人インターン、モリーと親密な関係となり、束の間の安らぎを得るスティーヴンだったが。(「allcinema」より)
スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ - goo 映画
ジョージ・クルーニーが、アメリカ民主党の大統領予備選を舞台に、その裏で蠢く裏切りや愛憎を描いたサスペンス・ドラマ。
ジョージ・クルーニの監督作と言えば、「かけひきは、恋のはじまり」以来だと思うが、アカデミー作品賞、監督賞候補にもなった「グッドナイト&グッドラック」の方が印象的で、本作も同じような硬派な雰囲気で作られた作品だった。
ジョージ・クルーニー自身も清廉潔白なイメージにルックスも良し、という民主党予備選の有力候補、マイク・モリス役で出演しているが、主人公は、そのモリスを支える、30歳にして辣腕ぶりを振るう広報官スティーヴン・マイヤーズ。
スティーヴンを演じているのは、「幸せの行方...」や「ラブ・アゲイン」のライアン・ゴズリング。
モリスを支えるスタッフとして前途洋々であったスティーヴンが、ライバル陣営の選挙参謀から引き抜き工作を受け、彼と会ったこと、そして同じ選挙スタッフの、エヴァン・レイチェル・ウッド演じるモリーと親しくなったことから、彼の運命が狂ってくる。
選挙戦の裏にある、駆け引きや陰謀などが表されており、おそらくはこういうこともあるだろうな、と思うことも起こっていたが、選挙に勝つにはナリフリ構わぬという感じは怖かったな。
味方に引き入れることができないのなら、いなくなるようにする。
そんな陰謀に巻き込まれ、スティーヴンの立場、キャリアが危うくなってくる。
モリーとの関係も、何となく裏があるような感じがして、この二人の関係の行く末も気になってくる。
このままスティーヴンは潰れていくのかな、と思って観ているのだが、思わぬ事実の発覚から、一気に形成が変わっていく。
しかし、それはスティーヴンの政治に対する幻想が崩れ、選挙に対する清廉さも無くなることを意味していく。
なかなか話の展開としては面白かったし、選挙戦におけるスタッフの作戦や、それに対する候補者の気持ちなど、興味深いものもあった。
選挙戦の裏側を見せられたな。
そして、必ずしも足を引っ張られるのは、候補者だけではないのだな。
やっぱり選挙戦は必ずしも清廉だというわけではないということなのだろうか。
このラストって、スティーヴンにとってハッピー・エンドだったんだろうか、それとも何かを失ってしまい、必ずしもハッピーではないのか。
感動するとか、そう言う作品ではなかったが、社会派サスペンスとして、楽しめる一本であった。




監督:ジョージ・クルーニー
出演:ライアン・ゴズリング、ジョージ・クルーニー、フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティ
マリサ・トメイ、ジェフリー・ライト、エヴァン・レイチェル・ウッド、マックス・ミンゲラ、ジェニファー・イーリー
於:丸の内ピカデリー
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