12-109「バンバン・クラブ 真実の戦場」(カナダ・南アフリカ)

アフリカの血で稼いでいるのか 
 悪名高きアパルトヘイト体制末期の南アフリカ。
 内戦が激化していくこの地で、グレッグたち4人の戦場カメラマン“バンバン・クラブ”は、危険を顧みず真実を追って迫真の写真を撮り続けていた。
 その活躍は世界の注目を集める一方で、彼らの精神も次第に蝕んでいく。(「allcinema」より)

バンバン・クラブ -真実の戦場- - goo 映画

 1990年代初頭、アパルトヘイトが終結する過程で起こった紛争のさ中に、南アフリカを主に、戦場カメラマンとして生々しい写真を撮り続けた男たちの姿を描く戦争ドラマ。

 「カウボーイ&ゾンビ」に続く「未体験ゾーンの映画たち2012」の一本を鑑賞。

 ライアン・フィリップ演じるグレッグが、南アフリカにやって来て、危険を顧みず奥地まで潜入して写真を撮り、それが認められて同じ戦場カメラマンであるロビンたちと行動を共にするようになる。

 やがて、彼らは〝バンバン・クラブ〟と呼ばれる命知らずのカメラマンたちとして有名になっていく。

 その凄惨な戦場の真実を伝えるために写真を撮り続けるグレッグたちであるが、世界でその活躍を知られていく一方で、徐々に精神的に追い詰められていく。

 何か争いごとが起きたと聞くと、カメラを片手に戦場へと赴くのだが、それって兵士たちと同じで、銃弾が飛び交う中で、銃を撃ち返すわけではなく、写真を撮るだけという状態は危険きわまりない。

 いつ銃弾が当たり、死に至ってもおかしくない状況でハラハラする。

 現に同行した別のカメラマンが銃弾に当たり、命を落とすシーンもある。

 グレッグ、ロビン、ケヴィン、ジョアンの4人で行動することが多かったが、まずグレッグがピューリッツァー賞を受賞し、その後ケヴィンもピューリッツァー賞を受賞する。

 4人のうち2人がピューリッツァー賞を獲るというのは、かなり優秀な、あるいは幸運なメンバーたちだったんだな。

 しかし、命が奪われていく様を目の前にして、精神のバランスも崩れ始め、更に賞を獲ったといえど、撮影するよりも救出する方が先ではないか、という人道的観点から攻められてもしまう。

 戦場カメラマンという、ある意味勇気のある職業と思われているものの、その行動には非難もあり、死を目前とする恐怖にも迫られる。

 一種の戦争映画で、人の命か報道か、を問われる中での、カメラマンたちの苦悩を描いている。

 達成したものの陰には、批判もあるもので、それを乗り越えていくには、あまりにも凄惨なものを見過ぎた男たち。

 クライマックスはそんな中で悲劇が起こる。

 グレッグを演じたライアン・フィリップは、先日観賞の「セットアップ」にも出演している。

 ピューリッツァー賞を獲りながら、精神を崩していき、酒に溺れていくケヴィンを演じたのはテイラー・キッチュ。

 「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に出ていたのだが、それ程憶えていたわけではなかったのだが、この後「ジョン・カーター」「バトルシップ」という大作で主人公を演じるまでになっているんだな。

 なかなか骨太の戦争ドラマであり、気分がスッキリするようなこともないが、戦場で写真を撮り続けるカメラマンたちの苦悩をよく描いていると思う。

 ちなみに、全て実在の人物の話を基にした作品である。

/5

監督:スティーヴン・シルバー
出演:ライアン・フィリップ、マリン・アッカーマン、テイラー・キッチュ
    フランク・ルーテンバッハ、ニールス・ヴァン・ヤースベルド、ニナ・ミルナー、ジェシカ・ヘインズ
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
バンバン・クラブ 真実の戦場 [DVD]
ビデオメーカー
2012-04-04


Amazonアソシエイト by バンバン・クラブ 真実の戦場 [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック