12-016「デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-」(ベルギー)

神の意のままに 
 家族を愛し、明るい未来が約束されていたはずの青年ラティフ・ヤヒア。
 しかしある日、狂気のプリンスと恐れられたウダイから自分の影武者になることを命じられる。家族を人質に取られたラティフに選択の余地はなかった。
 こうして彼は、ウダイの想像を絶する狂気の日常を目の当たりにしていくことになるのだが。(「allcinema」より)

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語- - goo 映画

 イラクの独裁者であったサダム・フセインに、〝狂気のプリンス〟と悪名高い息子、長男のウダイ・フセインがいた。

 正直彼のことはあまり知らなかったのだが、そのウダイに似ているということから、強引に影武者にさせられ、人生を狂わされた男の絶望と怒りを描いた実録ドラマが本作。

 影武者をさせられたのは、ラティフ・ヤヒアという人物で、彼は実在の人物であり、本作は彼の影武者人生を綴った手記を基に映画化されており、つまり事実を描いた作品ということになる。

 影武者になるというのは、色々と役目があるもので、単純に命を奪おうとする者に対してたてになるというだけでなく、戦地にいる兵士の意気を高めるために、サダムの息子が前線にいる、というパフォーマンスをさせられたりする。

 そして、ウダイに対し、訴えを起こそうとする者との面談など、面倒くさそうなことも押し付けられたりするが、結局影武者の対応が優柔だったりすると、本人がたまりかねて出てきたりするのだが。

 ウダイという人物の狂気の様は、いかに独裁者の息子と言えども、常軌を逸したもので、普通だったら即収監でもおかしくなようなことばかり。

 さすがにサダム自身もウダイに対してはサジを投げているようであったし、側近たちの中にもいい顔をしていない人物もいたようだ。

 そんなウダイの狂気の様を目の当たりにしながら、家族の命が狙われるために逃れられないラティフ。
 悩み苦しみながらも、ウダイの影武者を演じ続ける。

 果たしてラティフがウダイの魔の手、影武者から逃れることができるのか、そのあたりは興味深い展開であった。

 このウダイとラティフを一人二役で演じたのはドミニク・クーパーで、この演じ分けは見事なものだったな。
 この作品の一つの見どころであろう。

 ただ、一人二役ということで、虐げる者も、虐げられる者も同じ人物で、話の行き着く先が興味深いものでも、ちょっと感情移入としては微妙な気持ちになるな。

 勝つも負けるも、残るのがドミニク・クーパーだからな。

 これまでも、イラクやフセイン関係の作品は幾つか観てきたが、ウダイに関する話は初めてかな。

 ウダイの狂気の沙汰にも驚きだが、そのウダイと普通の青年であるラティフを演じ分けたドミニク・クーパーは凄かった。

 また一つ史実のかけらを知らされた作品でもあったな。

/5

監督:リー・タマホリ
出演:ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ、ラード・ラウィ、フィリップ・クァスト
於:TOHOシネマズ スカラ座画像

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