11-221「シャンハイ」(アメリカ)
もう私を追わないで
1941年、太平洋戦争開戦前夜の上海。そこは、列強各国が互いに睨み合う複雑な均衡の上に築かれた妖しくも危険な“魔都”。
米国諜報員のポール・ソームズは、親友でもある同僚コナーの死に直面する。上官から彼が裏社会の大物、アンソニー・ランティンの動向を探っていたことを告げられ、新聞記者の身分を使ってコナーの死の謎を追うよう命じられる。
さっそくランティンに近づくソームズ。やがて捜査線上には、ランティンの妻で謎めいた美女アンナ、日本軍情報部のトップを務める大佐タナカ、コナーの愛人で忽然と姿を消した女スミコら、事件のカギを握ると思われる男女が浮上してくる。
そんな中、アンナの秘密を知ったソームズは、次第に彼女の魅力に強く惹かれていくのだが。(「allcinema」より)
シャンハイ - goo 映画
1941年、太平洋戦争開戦前の上海を舞台に、あるアメリカ人諜報員の殺害を調べ始めた諜報員・ポールが、列強各国の思惑と陰謀に巻き込まれていくサスペンス。
当時の上海は、欧米、そして日本などの国々が占拠し、互いに相手を睨み合う、複雑な様相を呈した地であり、更に反日レジスタンスの中国人も暗躍していた。
そんな様々な国の人間が集っている地を舞台にした作品だけあって、主人公のアメリカ人諜報員ポールを演じたジョン・キューザックの他に、中国からコン・リーとチョウ・ユンファ。
そして日本人役では、「ラストサムライ」でアカデミー助演男優賞候補となった渡辺謙、「バベル」で同じく助演女優賞候補となった菊地凛子が出演。
ちなみに、あまり話には絡まなかったが、ドイツ領事館付きの夫を持つレニ役に「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテも出演していた。
一種のスパイものでもある本作。
アメリカ人諜報員ポールが、親友で、同じ諜報員であったコナー殺害の真相を調べていくうちに、中国裏社会の大物・ランティンと、その妻・アンナと出会い、更に日本人大佐・タナカとも知り合いになる。
やがてポールはアンナの美しさに惹かれていくのだが、彼女の裏の顔を知り、更にスミコという日本人娼婦が事件の秘密の鍵を握っていることを知り、彼女の行方を追う。
なかなかサスペンスものとしても面白い作品で、親友の死を調査していくうちに、世界を揺るがす出来事に近づいていく展開が緊迫感を生んでいく。
観ている方としては、太平洋戦争が勃発、真珠湾への奇襲が行われることを知っているので、物語、事件の真相はそれに繋がっていくのだろうと考える。
しかし、これはサスペンス性を持ちながらも、実際は愛の物語だった。。
それも、男性側からの愛を描いたものだったな。
ポール、タナカ、ランティンそしてコナーもそれぞれに愛する女性がいて、その女性に対する愛し方はそれぞれであるが、相手を思う気持ちは強いものであることが判る。
どちらかと言うと、男性の方が、観ていて共感沸く作品かもしれないな。
コナー殺害の真実にあたっては、単純ではあるが、納得できるものだったかな。
渡辺謙は冷徹な感じのするタナカ大佐を演じていたが、ラストにとった行動には気持ちが表れていたな。
スミコを演じた菊地凛子はまたもやほとんど喋らない役柄で、ちょっと残念だったな。
しかし、コン・リーがちゃんと中国人役で出ていたのは良かったな。
「SAYURI」みたいに日本人役で出たりすることを考えれば、スミコ役をちゃんと日本人の菊地凛子が演じていたのは良かった。
一つの殺人事件の調査から始まり、各国、そして個人のそれぞれの思惑が渦巻く中で、大きな陰謀へと繋がっていく展開は面白かったし、愛の物語としても、なかなか惹かれるもののある作品だった。



/5
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック、コン・リー、チョウ・ユンファ、菊地凛子、渡辺謙、フランカ・ポテンテ
ジェフリー・ディーン・モーガン、ベネディクト・ウォン、ヒュー・ボネヴィル、デヴィッド・モース
於:丸の内ピカデリー
1941年、太平洋戦争開戦前夜の上海。そこは、列強各国が互いに睨み合う複雑な均衡の上に築かれた妖しくも危険な“魔都”。
米国諜報員のポール・ソームズは、親友でもある同僚コナーの死に直面する。上官から彼が裏社会の大物、アンソニー・ランティンの動向を探っていたことを告げられ、新聞記者の身分を使ってコナーの死の謎を追うよう命じられる。
さっそくランティンに近づくソームズ。やがて捜査線上には、ランティンの妻で謎めいた美女アンナ、日本軍情報部のトップを務める大佐タナカ、コナーの愛人で忽然と姿を消した女スミコら、事件のカギを握ると思われる男女が浮上してくる。
そんな中、アンナの秘密を知ったソームズは、次第に彼女の魅力に強く惹かれていくのだが。(「allcinema」より)
シャンハイ - goo 映画
1941年、太平洋戦争開戦前の上海を舞台に、あるアメリカ人諜報員の殺害を調べ始めた諜報員・ポールが、列強各国の思惑と陰謀に巻き込まれていくサスペンス。
当時の上海は、欧米、そして日本などの国々が占拠し、互いに相手を睨み合う、複雑な様相を呈した地であり、更に反日レジスタンスの中国人も暗躍していた。
そんな様々な国の人間が集っている地を舞台にした作品だけあって、主人公のアメリカ人諜報員ポールを演じたジョン・キューザックの他に、中国からコン・リーとチョウ・ユンファ。
そして日本人役では、「ラストサムライ」でアカデミー助演男優賞候補となった渡辺謙、「バベル」で同じく助演女優賞候補となった菊地凛子が出演。
ちなみに、あまり話には絡まなかったが、ドイツ領事館付きの夫を持つレニ役に「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテも出演していた。
一種のスパイものでもある本作。
アメリカ人諜報員ポールが、親友で、同じ諜報員であったコナー殺害の真相を調べていくうちに、中国裏社会の大物・ランティンと、その妻・アンナと出会い、更に日本人大佐・タナカとも知り合いになる。
やがてポールはアンナの美しさに惹かれていくのだが、彼女の裏の顔を知り、更にスミコという日本人娼婦が事件の秘密の鍵を握っていることを知り、彼女の行方を追う。
なかなかサスペンスものとしても面白い作品で、親友の死を調査していくうちに、世界を揺るがす出来事に近づいていく展開が緊迫感を生んでいく。
観ている方としては、太平洋戦争が勃発、真珠湾への奇襲が行われることを知っているので、物語、事件の真相はそれに繋がっていくのだろうと考える。
しかし、これはサスペンス性を持ちながらも、実際は愛の物語だった。。
それも、男性側からの愛を描いたものだったな。
ポール、タナカ、ランティンそしてコナーもそれぞれに愛する女性がいて、その女性に対する愛し方はそれぞれであるが、相手を思う気持ちは強いものであることが判る。
どちらかと言うと、男性の方が、観ていて共感沸く作品かもしれないな。
コナー殺害の真実にあたっては、単純ではあるが、納得できるものだったかな。
渡辺謙は冷徹な感じのするタナカ大佐を演じていたが、ラストにとった行動には気持ちが表れていたな。
スミコを演じた菊地凛子はまたもやほとんど喋らない役柄で、ちょっと残念だったな。
しかし、コン・リーがちゃんと中国人役で出ていたのは良かったな。
「SAYURI」みたいに日本人役で出たりすることを考えれば、スミコ役をちゃんと日本人の菊地凛子が演じていたのは良かった。
一つの殺人事件の調査から始まり、各国、そして個人のそれぞれの思惑が渦巻く中で、大きな陰謀へと繋がっていく展開は面白かったし、愛の物語としても、なかなか惹かれるもののある作品だった。




監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック、コン・リー、チョウ・ユンファ、菊地凛子、渡辺謙、フランカ・ポテンテ
ジェフリー・ディーン・モーガン、ベネディクト・ウォン、ヒュー・ボネヴィル、デヴィッド・モース
於:丸の内ピカデリー
この記事へのコメント