11-103「台北の朝、僕は恋をする」(台湾・アメリカ)

恋をするのはいいことだ 
 台北に暮らす青年カオは、恋人がパリに留学してしまい傷心の日々。
 パリへの旅費を稼ぐべく両親の店を手伝いながら、夜は近所の本屋で立ち読みをしてフランス語の勉強を続けていた。いつしか、本屋のかわいい女子店員スージーともすっかり顔なじみに。
 そんなある日、パリの彼女から電話で突然の別れを告げられるカオ。
 驚いた彼は、すぐに会わなければと、顔見知りの不動産屋に借金を頼み込み、交換条件として、怪しげな小包の運搬を頼まれるのだが。(「allcinema」より)

台北の朝、僕は恋をする - goo 映画

 恋人に会うためパリへの旅費の代わりに、ある小包の運搬を頼まれた青年・カオと、カオが夜毎通う本屋の女子店員・スージー。

 偶然一緒になった二人が、台北の夜を舞台に、小包を巡って巻き込まれたトラブルからの逃避行の一夜を描く、ロマンティック・ストーリー。

 基本的には、コミカル要素が強いので、逃避行の一夜を描いていると言っても、それ程犯罪性が強い作品という感じでもない。

 「カクタス・ジャック」「ワイルド・バレット」など、結構一夜の犯罪劇という内容の作品は多いのだが、そこまでバイオレンスやサスペンスがあるわけでもない。

 二人を追いかける、不動産屋の甥とその仲間や、刑事たちのキャラに関しても、基本的にはコミカルな感じの人物ばかりで、サスペンス的な緊迫感や、その逃避行が一つの結末に収束していくというようなオチがある感じでもないかな。。

 やっぱり、思わぬトラブルから一夜を一緒に過ごすこととなった、カオとスージーのちょっとロマンティックな逃避行の様子がメインで、二人の気持ちを描きだしている感じである。
 
 加えて、二人が走り回る台北の夜の景色が色々と見られて、ちょっと優しいバイオリン(?)の音色をメインとした音楽と相俟って、ロマンティックな気分を盛り上げてくれる。

 もちろんカオが運搬を頼まれた小包の中身が何か、という興味も沸くし、不動産屋の甥の仲間に捕らわれた、カオの友人がどうなるのか、など、そういった展開も気にはなる。

 話のまとまりとしては、まあそんな感じかな、というものだったが。

 カオたちを追う刑事と、その妻のエピソードが必要なのかな? とも思ったが、カオたちが刑事から逃げるシーンでの展開があるから、とりあえず必要になってくるのかな。

 別れを告げた恋人を追ってパリへ行こうとしているカオと、そのカオに少なからぬ想いを寄せるスージー。

 やっぱりこの二人が一夜の逃避行の末に、その関係がどうなるのかな、ということが一番の注目だろうな。

 ヴィム・ヴェンダースが製作総指揮にあたっており、彼の作品の雰囲気もあるのだが、それ以上にロマンティックな雰囲気を醸し出しているかな。

 台北の夜景や、バイオリン(?)の優しい音色が、ロマンティックな気分を盛り上げる作品。
 雰囲気を楽しめる作品である。

 スージーを演じたアンバー・クォって、台湾では国民的スターで、歌手としても人気が高く、〝夢の恋人〟とも言われているらしい。
 まあ確かに可愛らしい感じの女の子ではあるが、雰囲気AKB48の一人、という感じがしなくもない。

+/5

監督:アーヴィン・チェン
出演:ジャック・ヤオ、アンバー・クォ、ジョセフ・チャン、クー・ユールン、カオ・リンフェン、ポール・チャン、トニー・ヤン
於:新宿武蔵野館

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