10-56「インビクタス/負けざる者たち」(アメリカ)

我が魂の指揮官
 1990年、アパルトヘイトに反対し27年間も投獄されていたネルソン・マンデラがついに釈放される。そして1994年、初めて全国民が参加した総選挙が実施され、ネルソン・マンデラは南アフリカ初の黒人大統領に就任する。
 しかしアパルトヘイト撤廃後も、白人と黒人の人種対立と経済格差は依然として解消されず、国家はいまだ分断状態にあった。マンデラ大統領にとって国民の統合こそが悲願であり、自ら寛容の精神で範を示し、国民に和解と融和を呼びかける。
 そして、翌95年に南アフリカで初開催されるラグビーW杯を国民融和の絶好のチャンスと捉える。
 彼は、長らく国際試合から閉め出され弱小化していた代表チームのキャプテン、フランソワを官邸に招き、国を一つにまとめるためにW杯での優勝が欠かせないと訴えかける。戸惑いつつも、大統領の不屈の信念に心打たれたフランソワは、やがて誰もが不可能と考えた優勝目指してチームを引っ張っていくのだが。(「allcinema」より)

インビクタス/負けざる者たち - goo 映画

 アパルトヘイト撤廃後の南アフリカで行われたラグビー・ワールドカップを巡る実話を映画化したヒューマン・ドラマ。

 「チェンジリング」「グラン・トリノ」のクリント・イーストウッド監督作品。

 さすがにイーストウッド監督という感じで、全体的に引き込まれる話であったし、スポーツものとしての感動も味わえる。

 アパルトヘイト撤廃後、大統領となったマンデラであるが、国はいまだに黒人と白人が対立しており、国としてはまとまった状態ではなかった。

 何とか国を一つにまとめあげようと願うマンデラ大統領は、祖国で開催されるラグビー・ワールドカップで、チームが優勝することこそが、国がまとまるために必要と考える。

 マンデラが、27年も投獄されていたにも関わらず、寛容の心で国をまとめあげようとする言動。そしてワールドカップ優勝への願いが、よく伝わってくる話であったし、大統領の気持ちを受け取ったスプリングボクスの主将・フランソワ・ピナールの大会への想いというのも、よく伝わってきた。

 それに、結果は判っているとはいえ、スプリングボクスが徐々に勝ち上がっていくところは、気持ち良かったし、決勝戦のオールブラックスとの試合シーンはなかなか緊張感があって、良かったな。

 プレー中の映像は、スクラムのシーンやタックルのシーンなど、肉薄した映像で、迫力もあった。

 ラストは結構感動したな。

 全体的には、なかなか引き込まれる作品ではあったが、鑑賞前に予想していた展開とは少々違ったかな。

 実話だから仕方ないのだろうが、作られた部分を少なくして、かなり事実に即して描かれている感じだったな。
 
 マンデラ大統領が、ピナール主将に話をしたところはいいとして、ピナールがどのように他のチームのメンバーの気持ちを変えたのか、という部分。

 あるいは、これまで黒人たちは、試合ではスプリングボクスの相手を応援していたのだが、人種関係なくスプリングボクスを応援するようになった経過など、そのあたりはあまり深く描かれるシーンがなかったから、いつの間にやらという感じがしたな。

 徐々に、国が一体となってスプリングボクスを応援しだし、最後の決勝のシーンへと移っていくと、感動も倍増したかもしれないな。

 まあ、よくあるスポーツ感動モノになってしまう杞憂もあるので、徹底的に事実に即した展開もありなのかもしれないが、個人的にはもうちょっと気持ちが高揚する演出も欲しかったような気がする。

 マンデラ大統領を演じたのは、モーガン・フリーマンであるが、彼の演技はマンデラという人物像も相俟って、非常に魅力的であったし、マンデラ大統領の考え方にも共感させられる部分があった。

 ラグビーにはそれ程通じているわけではなく、南アフリカがワールドカップで優勝したことなども覚えていなかったが、作品中にオールブラックスが日本に145対17という歴史的なスコアで勝ったという話が出ていたが、それだけは思い出したな。

 あまりの大敗の報に、さすがに情けなさを感じたのを思い出してしまった。

 決勝戦の対オールブラックスのシーンで、決勝のドロップ・キックを決めるのがジョエル・ストランスキーという選手であるが、やたらと最後の方で、目立つような映像で映しだされているな、と思ったら、演じていたのが監督の息子であるスコット・イーストウッドらしい。

 なるほど、納得。

/5

監督:クリント・イーストウッド
出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン、トニー・キゴロギ、パトリック・モフォケン、マット・スターン
    ジュリアン・ルイス・ジョーンズ、アッジョア・アンドー、マルグリット・ウィートリー、レレティ・クマロ
於:丸の内ピカデリー
Invictus
New Line
2009-12-08
Original Soundtrack

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