10-09「真幸くあらば」(日本)

月の満ちる夜に
 遊ぶ金欲しさに空き巣に入った末、居合わせたカップルを衝動的に殺害した青年、南木野淳。一審で死刑判決を受けた彼は、弁護士の説得にも耳を貸すことなく、自ら控訴を取り下げ死刑が確定する。
 ある日、そんな彼のもとにクリスチャンの女性、川原薫が面会に訪れる。彼女は、淳が殺した男の婚約者だった。しかし、淳の犯した罪によって婚約者の不実を知ることになった薫。複雑な感情を抱きつつも、いつしか淳に惹かれていく薫だったが。(「allcinema」より)

真幸くあらば - goo 映画

 死刑囚の男とクリスチャンの女が面会を重ねるうちに惹かれ合っていくというストーリー。

 この設定は韓国映画の「私たちの幸せな時間」と同じ設定であったし、ちょっと事情は違うが、死刑囚の男と面会の女性の話には「ブレス」という作品もあったな。

 本作も含めて、それぞれ作品の雰囲気は全く違うのだが、本作と前述の2作との決定的な違いは、韓国映画の2作では、二人は何の隔たりもない部屋の中で面会できるのだが、本作ではアクリル板を隔てての面会のみ。

 決して触れ合うことのできない状況の中で、惹かれ合っていく二人の心情、行動が淡々と描かれていく。

 尾野真千子演じる川原薫も、久保田将至演じる南木野淳も、感情を表に表すようなところが少なく、その心情が読み辛いところが最初の方はあったな。

 特に薫の方には、予告ではすでに知らされていたある事実があるのだが、本編ではなかなかそれを告白せず、いつ告白するのだろう? 南木野の反応は? というところに注目させられた。

 その告白のシーンはそれほど重要ではなかったようで、南木野の反応もあまり大きなものでもなかったな。

 しかし、徐々に惹かれ合っていく二人は、後半にはかなり大胆なことをするようになり、観ている方はいつばれるか、とちょっとヒヤヒヤしてしまう。

 クライマックスとなる、ある意味二人が愛し合うシーンは印象的。
 「ブレス」では本当に交わってしまっていたが、本作では全く触れることもできない状況。そんな中で二人が愛し合う方法はこれしかないのだろうな。

 音楽監督に森山直太朗があたっていて、もちろん森山直太朗の歌も流れる。
 エンディングに使われた「僕らは死んでいくのだけれど」はなかなかいい、と思ったが、クライマックスのシーンで流れる「真幸くあらば」のテーマ曲は、ちょっとシーンには合わなかったかな。
 歌でなくて、音楽だけの方が良かったかな。

 死刑囚の男と面会の女性の、いわゆる禁断の愛の物語。
 淡々とストーリーは流れていくが、ある意味叙情的と言えるかもしれないな。

 感動するとか、そういうことはなかったが、こういう設定だから、どのような話が展開し、完結するのか、興味は惹かれる作品だった。

 タイトルとなった言葉が入っている有間皇子の万葉集の歌に関して、もう少し説明があれば良かったな。

/5
 
監督:御徒町凧
出演:尾野真千子、久保田将至、佐野史郎、ミッキー・カーチス、テリー伊藤
    山中聡、YOU THE ROCK★、大河内浩、鶴田忍
於:新宿バルト9画像

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