09-333「笑う警官 THE LAUGHING POLICEMAN」(日本)
警官が警官を追い詰める
北海道警察による組織ぐるみの裏金工作疑惑が浮上、その真偽を問うべく現職警官が証言台に立つ“百条委員会”が10月23日、午前10時に開かれることとなった。
その2日前。札幌市内のアパートで女性の変死体が発見される。被害者は元ミス道警の水村巡査。そして22日、上層部が異様に迅速な対応を取るという態勢の中、元交際相手の道警・津久井巡査が容疑者に挙がり、異例の射殺命令が下されるのだった。
過去にある任務で津久井に協力した第一課の佐伯は、この一連の動きに違和感を覚え、元道警警察官がマスターを務めるバーへ同僚たちを呼び集める。今回の事件と翌日行われる百条委員会の関連性を勘繰る佐伯たち。するとバーの奥から、津久井本人が姿を現わす。また、彼は百条委員会にも呼ばれていた。佐伯たちは無実を主張する津久井を信じ、秘密裡に捜査を開始するのだが。(「allcinema」より)
笑う警官 - goo 映画
原作は佐々木譲の〝道警シリーズ〟の第1弾となる小説。
そのタイトルはちょっと印象的で覚えているのだが、原作は未読。
本作では、どちらかと言えば、監督があの角川春樹で、宣伝にも精力的に登場していたところが注目だったかな。
劇場での予告編でも自ら登場して、映画はワクワク、ドキドキするもの、そんな作品を作った云々と言っていたし、どこかで、動員が150万人突破しなかったら、もう映画は作らないというようなことを言っていたようなにも聞いたが。
角川春樹がそれだけ力を入れて、自信たっぷりに世に送り出した作品であるが、正直あまりパッとしなかったかな、という印象。
婦人警官が殺されるという事件が発生し、しかもその事件に道警の上層部が介入。すぐに容疑者が挙がり、しかも異例の射殺命令まで下される。
その容疑者は現役の警官・津久井巡査。
その素早い展開に疑問を抱いた捜査1課の佐伯は、津久井が容疑者であるということに疑問を持つ面々と共に、秘密裏に捜査を開始する。
しかも津久井が道警の裏金工作に関して証言をする百条委員会なるものが開かれる時間までに真犯人を見つけなければいけない、というタイム・リミットまである。
わずかな人数で、時間制限がある中、しかも上層部に背くように真実を暴いていくという展開自体は、結構ハラハラ、ドキドキさせるものである。
しかし、捜査が進んでいく中で、物事が結構複雑に入り組んできて、そのため、今ひとつよく判らなくなっていくという印象を受けてしまった。
主人公である大森南朋演じる佐伯という男の意図もちょっと読み取り辛かったかな。
作品の意図としては、二転三転するストーリー展開で、これでまたハラハラ、ドキドキさせようという狙いだったのかもしれないが、ちょっと混乱をきたすだけだったような感じがする。
結局クライマックスとなる、百条委員会が開かれる道議会所(?)でのシーンも、それまでのトーン・ダウンによって、それほど緊迫感は得られなかったな。
タイトルにある〝笑う警官〟も最後に何故あの人が笑うようになったのかもいまいち判らなかった。
全編に使われるジャズ音楽はとても良かったが、本作に合っているかと言われれば、ちょっと微妙。
原作自体はシリーズとなっているようで、映画自体も続編があるかもしれないが、とりあえず脚本だけでも違う人の方がいいかもしれないな。


-/5
監督:角川春樹
出演:大森南朋、松雪泰子、宮迫博之、忍成修吾、螢雪次朗
野村祐人、伊藤明賢、大友康平、矢島健一、鹿賀丈史
於:渋谷TOEI
北海道警察による組織ぐるみの裏金工作疑惑が浮上、その真偽を問うべく現職警官が証言台に立つ“百条委員会”が10月23日、午前10時に開かれることとなった。
その2日前。札幌市内のアパートで女性の変死体が発見される。被害者は元ミス道警の水村巡査。そして22日、上層部が異様に迅速な対応を取るという態勢の中、元交際相手の道警・津久井巡査が容疑者に挙がり、異例の射殺命令が下されるのだった。
過去にある任務で津久井に協力した第一課の佐伯は、この一連の動きに違和感を覚え、元道警警察官がマスターを務めるバーへ同僚たちを呼び集める。今回の事件と翌日行われる百条委員会の関連性を勘繰る佐伯たち。するとバーの奥から、津久井本人が姿を現わす。また、彼は百条委員会にも呼ばれていた。佐伯たちは無実を主張する津久井を信じ、秘密裡に捜査を開始するのだが。(「allcinema」より)
笑う警官 - goo 映画
原作は佐々木譲の〝道警シリーズ〟の第1弾となる小説。
そのタイトルはちょっと印象的で覚えているのだが、原作は未読。
本作では、どちらかと言えば、監督があの角川春樹で、宣伝にも精力的に登場していたところが注目だったかな。
劇場での予告編でも自ら登場して、映画はワクワク、ドキドキするもの、そんな作品を作った云々と言っていたし、どこかで、動員が150万人突破しなかったら、もう映画は作らないというようなことを言っていたようなにも聞いたが。
角川春樹がそれだけ力を入れて、自信たっぷりに世に送り出した作品であるが、正直あまりパッとしなかったかな、という印象。
婦人警官が殺されるという事件が発生し、しかもその事件に道警の上層部が介入。すぐに容疑者が挙がり、しかも異例の射殺命令まで下される。
その容疑者は現役の警官・津久井巡査。
その素早い展開に疑問を抱いた捜査1課の佐伯は、津久井が容疑者であるということに疑問を持つ面々と共に、秘密裏に捜査を開始する。
しかも津久井が道警の裏金工作に関して証言をする百条委員会なるものが開かれる時間までに真犯人を見つけなければいけない、というタイム・リミットまである。
わずかな人数で、時間制限がある中、しかも上層部に背くように真実を暴いていくという展開自体は、結構ハラハラ、ドキドキさせるものである。
しかし、捜査が進んでいく中で、物事が結構複雑に入り組んできて、そのため、今ひとつよく判らなくなっていくという印象を受けてしまった。
主人公である大森南朋演じる佐伯という男の意図もちょっと読み取り辛かったかな。
作品の意図としては、二転三転するストーリー展開で、これでまたハラハラ、ドキドキさせようという狙いだったのかもしれないが、ちょっと混乱をきたすだけだったような感じがする。
結局クライマックスとなる、百条委員会が開かれる道議会所(?)でのシーンも、それまでのトーン・ダウンによって、それほど緊迫感は得られなかったな。
タイトルにある〝笑う警官〟も最後に何故あの人が笑うようになったのかもいまいち判らなかった。
全編に使われるジャズ音楽はとても良かったが、本作に合っているかと言われれば、ちょっと微妙。
原作自体はシリーズとなっているようで、映画自体も続編があるかもしれないが、とりあえず脚本だけでも違う人の方がいいかもしれないな。



監督:角川春樹
出演:大森南朋、松雪泰子、宮迫博之、忍成修吾、螢雪次朗
野村祐人、伊藤明賢、大友康平、矢島健一、鹿賀丈史
於:渋谷TOEI
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