09-26「イザベラ」(香港)

最初の女の目に似ている
 中国返還目前のマカオ。停職処分中の刑事・マーはすさんだ日々を送っていた。そんな彼を見つめる一人の女子高生。彼女はマーの娘だと名乗る。
 マーは戸惑いながらも、家賃滞納で部屋を追い出された彼女を自分の部屋に住まわせ、更に彼女が飼っていた犬を一緒に探すことにする。

 本日2月7日から香港ノワール「ブラッド・ブラザーズ ‐天堂口-」が公開される。それに先立ち、その公開記念としてシネマート六本木で「香港電影天堂」と称して、香港映画をまとめて何本か公開していた。そのうちの1作。

 作品に関する情報はあまりなかったのだが、チラシに書いてあった短いストーリー紹介に「ウォン・カーワイ作品を彷彿とさせる必見作」とあったので、興味を持ち鑑賞。

 雰囲気は確かにウォン・カーワイ作品に似ていたかな。ただ撮影はクリストファー・ドイルではないと思うので、あの独特の映像感覚はなかったな。

 ストーリーは一人の停職中の刑事と、彼の娘だと名乗る一人の女子高生の不思議な交流を描いている。
 冒頭は時間軸が行ったり来たりして、さらに主人公マーに近づく女子高生の正体もわからず、一見ミステリー風に感じなくもないかな。
 一瞬このマーと女子高生の関係に驚くような出来事が起こったのか、と思わされてしまう展開となるが、その後真実が明らかにされると、ちょっとホッとしたな。

 実際ストーリーに大きなうなりもなくて、どこへ向かっているのだろう、という気持ちが起こるが、群像劇ではなくても「天使の涙」のような話の展開に似ている。

 結局どこか荒んだ心を持ち、荒んだ生活を送っていたマーが、娘と名乗る女子高生と生活を共にするようになり、心に変化が起こってくるという内容。ラストは清々しい気分にはなれるかな。

 主人公マーを演じたチャップマン・トーは、よく脇役で見かける人物で、主人公を演じるのは初めて見たな。だいたいちょっと間の抜けたような役柄が多いのだが、本作では結構シリアスに演じていた。
 娘と名乗る女子高生を演じていたのはイザベラ・リョン。ちょっと不思議な雰囲気を持った女性を演じているが、みずみずしく、爽やかに演じていた。
 ちなみにタイトルにある「イザベラ」は彼女の役名ではない。「イザベラ」という名は他に登場し、更にその名に意味がある。

 あとアンソニー・ウォンが少ないながら登場。いつも何かを食っていて、うんちくたれている役柄だったが、存在感はあったな。

 あまり大きなストーリー展開のある作品ではなかったが、まあこの雰囲気はウォン・カーワイ作品が好きなら、楽しめるのではないかな。

/5

監督:パン・ホーチョン
出演:イザベラ・リョン、チャップマン・トー、アンソニー・ウォン、デレク・ツァン、J・J・ジャー
於:シネマート六本木
イザベラ [DVD]
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2009-11-27

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  • イザベラ

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