09-41「悲夢」(韓国)

一夢同体
 ある夜、別れた恋人を忘れられない男ジンは、彼女を執拗に追いかけていて交通事故を起こすリアルな夢を見た。
 一方、彼の夢に呼応してランという女性が夢遊病のように現実に行動を起こしていた。しかし、ランにとって別れた恋人は憎くてしようがない男。ジンが夢の中で別れた恋人を求めれば求めるほど、ランは憎い男と不幸な時間を過ごさなければならなかった。ジンにとっての幸せな逢瀬は、反対にランにとっては耐え難い苦痛でしかなかった。
 精神科医は、ふたりが愛し合えば問題は解決するだろうとアドバイスするが。(「allcinema」より)

悲夢(ヒム) - goo 映画

 「絶対の愛」「ブレス」のキム・ギドク監督の最新作。オダギリジョーが出演ということもあって、ちょっと注目度が上がっていた。

 オダギリジョーは韓国語が話せるのか? ということにも興味があったのだが、冒頭から数分は言葉を発しないので、もしかして話せない役柄なのか、と思ってしまった。そう言えば、前作の「ブレス」では台湾人俳優のチャン・チェンが出演していたが、台詞は全くなかったな。同じようなことかな、とも思ったのだが、そうでもなかったようだ。
 結局日本語で話すのだが、他の人が韓国語で話しているのに、見事に会話が成立するという設定になっている。この設定はやっぱり違和感を覚えてしまうな。作品が進んでいくうちにそれも慣れていくのだが、何故オダギリジョーだったのだろう?

 話も少々摩訶不思議な雰囲気で、オダギリ演じるジンが夢で見た行動が、そのままランという女性が夢遊病のように同じ行動をするというもの。
 何故そのようなことが起こるのかはなかなかわからないし、謎が解明されそうな展開にもならない。
 ただ二人が離れられない存在になっていく。

 二人の不思議なつながりの設定は面白かったし、お互い一緒の時間に寝なければ問題は起きないということで、何とか片方が寝ている間は、自分は寝ないようにしようとする二人はおかしかったし、かなり痛々しかったり。

 どうやらジンは別れた彼女のことが忘れられず、彼女への未練と愛憎がそのまま夢に現れているようで、夢の中でジンが彼女に取る行動、それがそのままランが元彼氏への行動へと移っているようである。それはランにとっては耐え難いことでもある。

 キム・ギドク監督の作品を観るのはこれで3作目だと思うが、この3作ともどこか痛々しい状況で恋をする男女が登場するのだが、その痛々しさゆえ、やがては悲恋へと変わっていくという展開になっているようだ。

 正直結末に関しては今ひとつよくわからなかったし、夢がキーとなり、最後に蝶も登場するのは〝胡蝶の夢〟を表しているようだが、これも理解できず。
 この監督の作品は、設定は面白くて惹かれるのだが、結末などは理解できない。同じ感想になるな。

 オダギリジョーは結構感情を発する、これまで自分が見てきた彼とはちょっと違った印象の演技をしていたが、個人的に感じるいつもの格好良さというのは逆に感じられなかったな。

/5
 
監督:キム・ギドク
出演:オダギリジョー、イ・ナヨン、パク・チア、キム・テヒョン、チャン・ミヒ
於:新宿武蔵野館
悲夢 韓国映画OST(韓国盤)
Sony Music
2008-11-03
映画サウンドトラック


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この記事へのコメント

2009年09月01日 23:47
TBありがとう。
言語が違うのに、それを無視して、会話させる。
こんな映画は、記憶にありません。
でも、すぐに慣れちゃうのが不思議なもので、もっとこのやり方を使うことができるかもしれませんね。
2009年09月02日 01:28
kimion20002000さん、コメントありがとうございます。
この言語が違っても会話が成立するという設定は、
確かにありと言えば、ありですけど、
これが多く使われるのも微妙な気もします。

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