229「コッポラの胡蝶の夢」(アメリカ・ドイツ・フランス・イタリア・ルーマニア)
3本目の薔薇はどこへ?
1938年ルーマニア。年老いた言語学者ドミニク・マテイは最愛の女性ラウラと別れてまで生涯を捧げてきた研究が未完に終わることを悟り、絶望していた。自殺を決意しブカレストの街を歩いていた彼は雷の直撃を受けてしまう。病院のベッドで意識を取り戻すドミニクは、奇跡的に一命を取り留めていた。のみならず、驚異的な回復をみせ、更に肉体的に急速な若返りを始めるのだった。知的能力さえも大幅に向上していくドミニクだったが、そんな彼に興味を示すナチスの手から逃れるため、スイスへと逃亡し、研究に没頭するようになる。
そんなある日、彼はラウラに瓜二つの女性・ヴェロニカに出会うのだった。
コッポラの胡蝶の夢 - goo 映画
上映劇場のシアターTSUTAYAはQ-AXシネマが名称変更した模様。名称変更第1弾の上映作品が本作であるが、あの「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」のフランシス・F・コッポラ監督の10年ぶりの新作がこのような単館での上映とはちょっと驚きである。
70歳の老人が雷に打たれ、死ぬどころか若返っていくというSF的な内容のストーリーである。しかも若返るだけでなく、知能も数倍に上がっている。生涯をかけた研究が未完のままで終わることを悟り、絶望の淵にあったドミニクが、若返ることにより、再び研究への熱情を取り戻す。
SF的であるが、雰囲気は非常に幻想的である。ちょうど第2次世界大戦頃の時代設定で、舞台もルーマニアからスイス、そして地中海の島へと移っていく。冬の場面が多いためか、全体が暗いトーンで進んでいく。
若返った頃は、彼を狙ったナチスの手から逃れるという展開があったが、以後は少々どこへ話が進んでいくのかわかりにくかった。時間は過ぎていくが、ドミニクは若さを保ったまま研究に没頭している。
終盤は、かつて愛した女性ラウラに瓜二つの女性ヴェロニカと出会い、彼女と共にいるドミニクが描かれるが、このラウラがまたある特徴を持った女性である。そしてこれによりドミニクがある決断をして、物語はエンディングを迎えていく。
このエンディングはどのように捉えればいいのだろうか? 邦題にあるとおりなのかな。
全体的な雰囲気はミステリアスでクラシカルな雰囲気を湛えた作品で、幻想的な雰囲気もあり、決して嫌いではない作品であるが、この作品に含まれる意図はなかなか読みづらかったな。
老いし頃から若き頃までをティム・ロスが静かに熱演している。マット・デイモンがライフ誌の記者役でカメオ出演。
クラシカルな雰囲気で言うと、オープニング、エンディングと旧い作品のようであった。ストーリーが終わるとエンド・マークが出て、それで終了。長いエンド・ロールも無しである。これはコッポラ監督が旧き映画への回帰のような気持ちで作ったということの一つの表れなんだろうな。


/5
監督:フランシス・F・コッポラ
出演:ティム・ロス、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ、アンドレ・ヘンニック
マーセル・ユーレス、アレクサンドラ・ピリチ、エイドリアン・ピンティー
フローリン・ピエルジク・Jr、ゾルタン・バトク、アナマリア・マリンカ
於:渋谷シアターTSUTAYA
1938年ルーマニア。年老いた言語学者ドミニク・マテイは最愛の女性ラウラと別れてまで生涯を捧げてきた研究が未完に終わることを悟り、絶望していた。自殺を決意しブカレストの街を歩いていた彼は雷の直撃を受けてしまう。病院のベッドで意識を取り戻すドミニクは、奇跡的に一命を取り留めていた。のみならず、驚異的な回復をみせ、更に肉体的に急速な若返りを始めるのだった。知的能力さえも大幅に向上していくドミニクだったが、そんな彼に興味を示すナチスの手から逃れるため、スイスへと逃亡し、研究に没頭するようになる。
そんなある日、彼はラウラに瓜二つの女性・ヴェロニカに出会うのだった。
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上映劇場のシアターTSUTAYAはQ-AXシネマが名称変更した模様。名称変更第1弾の上映作品が本作であるが、あの「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」のフランシス・F・コッポラ監督の10年ぶりの新作がこのような単館での上映とはちょっと驚きである。
70歳の老人が雷に打たれ、死ぬどころか若返っていくというSF的な内容のストーリーである。しかも若返るだけでなく、知能も数倍に上がっている。生涯をかけた研究が未完のままで終わることを悟り、絶望の淵にあったドミニクが、若返ることにより、再び研究への熱情を取り戻す。
SF的であるが、雰囲気は非常に幻想的である。ちょうど第2次世界大戦頃の時代設定で、舞台もルーマニアからスイス、そして地中海の島へと移っていく。冬の場面が多いためか、全体が暗いトーンで進んでいく。
若返った頃は、彼を狙ったナチスの手から逃れるという展開があったが、以後は少々どこへ話が進んでいくのかわかりにくかった。時間は過ぎていくが、ドミニクは若さを保ったまま研究に没頭している。
終盤は、かつて愛した女性ラウラに瓜二つの女性ヴェロニカと出会い、彼女と共にいるドミニクが描かれるが、このラウラがまたある特徴を持った女性である。そしてこれによりドミニクがある決断をして、物語はエンディングを迎えていく。
このエンディングはどのように捉えればいいのだろうか? 邦題にあるとおりなのかな。
全体的な雰囲気はミステリアスでクラシカルな雰囲気を湛えた作品で、幻想的な雰囲気もあり、決して嫌いではない作品であるが、この作品に含まれる意図はなかなか読みづらかったな。
老いし頃から若き頃までをティム・ロスが静かに熱演している。マット・デイモンがライフ誌の記者役でカメオ出演。
クラシカルな雰囲気で言うと、オープニング、エンディングと旧い作品のようであった。ストーリーが終わるとエンド・マークが出て、それで終了。長いエンド・ロールも無しである。これはコッポラ監督が旧き映画への回帰のような気持ちで作ったということの一つの表れなんだろうな。


/5監督:フランシス・F・コッポラ
出演:ティム・ロス、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ、アンドレ・ヘンニック
マーセル・ユーレス、アレクサンドラ・ピリチ、エイドリアン・ピンティー
フローリン・ピエルジク・Jr、ゾルタン・バトク、アナマリア・マリンカ
於:渋谷シアターTSUTAYA

この記事へのコメント
これは掴み所に困る1作でしたね(笑)。コッポラってこういう映画を作る人だったんだねーとちょっと新鮮な気持ちでした。
それにしても、なんで邦題に監督の名前を入れるんでしょうね。私、こういうタイトルの付け方に全くセンスを感じません(苦笑)。
昔の映画にこういうタイトルが多かったからでしょうかね?『ゴダールの映画史』だの『ヒッチコックのゆすり』だの・・・昔は、そういう邦題映画がやたら多かった気がしますわ。
確かにコッポラがこのような作品を作るというのは、
ちょっと意外かもしれませんね。
邦題に名前を冠するのは、普通のタイトルだけでは、
人が入りにくいと思ってのことかもしれませんね。