133「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」(アメリカ)
酒と美女と武器と
テキサス選出の下院議員チャーリー・ウィルソンは〝チャーリーズ・エンジェル〟と呼ばれる美人秘書軍団を引き連れ、朝の10時からウィスキーを飲むという、美女とお酒をこよなく愛するお気楽議員。それでも、根は優しく持ち前の大らかな人柄で、周囲の人々からは愛される存在だった。
そんなチャーリーはある日、テキサスで6番目にお金持ちの大富豪の女性ジョアンから、ソ連の侵攻に苦しむアフガニスタンの人々を救ってほしいと頼まれる。政治にまるで興味のない政治家、チャーリーだったが、アフガンの実情に心を痛め、一肌脱ぐ決意を固める。さっそく、大国ソ連を相手に二の足を踏む政府を横目に、CIAのはみ出し者、ガストの協力を得ながら前代未聞の極秘作戦を開始するチャーリーだった。
政治に関心が無く、女と酒に目がないお気楽議員が奇跡を起こす。それが真実の物語。
1980年頃のソ連のアフガン侵攻、この冷戦時代に表立って行動の出来ないアメリカ。秘密経費はわずかばかりので、供給する武器も古いものばかり。そんなアフガンの現状を見て立ち上がったのが、チャーリー・ウィルソン。
面白いのが、当時表立って行動ができず、全てを極秘に行っていたアメリカだが、20数年経って、それが本なり映画なりで表されていること。
アフガンからの撤退が引金となり、共産主義、ソ連の崩壊へとつながり、今はロシアとなったので、冷戦時代のことを公にしても問題ないということなのだろう。
チャーリー・ウィルソンはお気楽風ではあるが、政治に関心がないという感じではなかったな。政治に関心がなければ、議員になろうとは思わないだろうから。まあ議員生活を気楽に楽しんでいるという感じ。しかしアフガンの現状は気にかけていたようで、実際の行動のきっかけとなったのは、大富豪ジョアンの依頼である。
一人の議員が起こした奇跡、と謳われていたが、どちらかと言えば、物事は順調に進んでいった感じである。ドキュメンタリーではないが、記録風に描かれているようだ。
登場する主要人物、トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマンとアカデミー賞受賞トリオがそれぞれ個性的でコミカルな要素を持った役柄を演じているが、作品自体はそれ程コミカルでもなかったな。実際の出来事、しかも政治の世界を描いているので、お笑いに徹することはできないのだろうか。こうなると最後の達成感というのもあっさりした感じがある。
描かれた内容はなかなか興味深く、面白いものであったが、コメディではないし、シリアスな政治ドラマでもない。もう少しドラマ的な要素がほしかった気もするな。演技派が出ていただけにちょっと物足りない感じが残ってしまった。


/5
監督:マイク・ニコルズ
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ネッド・ビーティ
オム・プリ、エミリー・ブラント、ケン・ストット、ジョン・スラッテリー、レイチェル・ニコルズ、シリ・アップルビー
於:日劇PLEX
テキサス選出の下院議員チャーリー・ウィルソンは〝チャーリーズ・エンジェル〟と呼ばれる美人秘書軍団を引き連れ、朝の10時からウィスキーを飲むという、美女とお酒をこよなく愛するお気楽議員。それでも、根は優しく持ち前の大らかな人柄で、周囲の人々からは愛される存在だった。
そんなチャーリーはある日、テキサスで6番目にお金持ちの大富豪の女性ジョアンから、ソ連の侵攻に苦しむアフガニスタンの人々を救ってほしいと頼まれる。政治にまるで興味のない政治家、チャーリーだったが、アフガンの実情に心を痛め、一肌脱ぐ決意を固める。さっそく、大国ソ連を相手に二の足を踏む政府を横目に、CIAのはみ出し者、ガストの協力を得ながら前代未聞の極秘作戦を開始するチャーリーだった。
政治に関心が無く、女と酒に目がないお気楽議員が奇跡を起こす。それが真実の物語。
1980年頃のソ連のアフガン侵攻、この冷戦時代に表立って行動の出来ないアメリカ。秘密経費はわずかばかりので、供給する武器も古いものばかり。そんなアフガンの現状を見て立ち上がったのが、チャーリー・ウィルソン。
面白いのが、当時表立って行動ができず、全てを極秘に行っていたアメリカだが、20数年経って、それが本なり映画なりで表されていること。
アフガンからの撤退が引金となり、共産主義、ソ連の崩壊へとつながり、今はロシアとなったので、冷戦時代のことを公にしても問題ないということなのだろう。
チャーリー・ウィルソンはお気楽風ではあるが、政治に関心がないという感じではなかったな。政治に関心がなければ、議員になろうとは思わないだろうから。まあ議員生活を気楽に楽しんでいるという感じ。しかしアフガンの現状は気にかけていたようで、実際の行動のきっかけとなったのは、大富豪ジョアンの依頼である。
一人の議員が起こした奇跡、と謳われていたが、どちらかと言えば、物事は順調に進んでいった感じである。ドキュメンタリーではないが、記録風に描かれているようだ。
登場する主要人物、トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマンとアカデミー賞受賞トリオがそれぞれ個性的でコミカルな要素を持った役柄を演じているが、作品自体はそれ程コミカルでもなかったな。実際の出来事、しかも政治の世界を描いているので、お笑いに徹することはできないのだろうか。こうなると最後の達成感というのもあっさりした感じがある。
描かれた内容はなかなか興味深く、面白いものであったが、コメディではないし、シリアスな政治ドラマでもない。もう少しドラマ的な要素がほしかった気もするな。演技派が出ていただけにちょっと物足りない感じが残ってしまった。



監督:マイク・ニコルズ
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ネッド・ビーティ
オム・プリ、エミリー・ブラント、ケン・ストット、ジョン・スラッテリー、レイチェル・ニコルズ、シリ・アップルビー
於:日劇PLEX
この記事へのコメント
私もお返しいたしました。
>トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマンとアカデミー賞受賞トリオがそれぞれ個性的でコミカルな要素を持った役柄を演じているが、作品自体はそれ程コミカルでもなかったな。実際の出来事、しかも政治の世界を描いているので、お笑いに徹することはできないのだろうか。こうなると最後の達成感というのもあっさりした感じがある。
予告編を観た限りでは、コメディ的な要素がたくさんあったのと、トムでしたので、その期待があったのですがね?意外でした。ですので少し、おねむモードにはいってしまいましたね。
まぁアメリカンドリームと、現政府への風刺にしてはちょっと弱かったかな?と思いました。
予告だと、もっとコミカルな要素を出した作品かと思いましとよね。
意外と社会派な作品でした。
主演の3人が、どこかコミカルな雰囲気を持っていたんですが、
ストーリーはちょっと淡々としていたかな?
確かにちょっとインパクトに欠ける作品でしたね。