129「アイム・ノット・ゼア」(アメリカ)

お望みの答えは得られたかな?
 詩人のランボーに傾倒する青年が男たちにプロテスト・ソングを止めた理由を問われ、詩人らしい言葉で応じていく。1959年、ギターを抱えたウディと名乗る黒人少年が貨物列車に飛び乗り、病床のウディ・ガスリーに会いに行こうとする。社会派フォーク歌手として人気が出たジャックだったが、シーンから消えて20年後、牧師として布教活動に従事していた。そのジャックの伝記映画で主役を演じ、成功したロビーは結婚生活に終止符を打とうとしていた。音楽性をフォークからロックへと転向したジュードは、裏切り者の罵声を浴びながらスターとしての生活を送るうち、その体はドラッグに蝕まれていく。田舎で隠遁生活を送るアウトロー、ビリーは、町が高速道路の建設により、失われることを知る。

 6人の人物が、それぞれボブ・ディランを演じるという一風変わった設定の作品。
 クリスチャン・ベイルやリチャード・ギアなど、なかなか豪華な出演陣である。その中でもやはり、アカデミー助演女優賞にもノミネートされたケイト・ブランシェット。男性ロック・スターを演じるというところで興味津々。そしてもう一人、突然の訃報であったヒース・レジャー。彼の素顔が見れる最後の作品かもしれない。「ダークナイト」ではべったりとメイクしているからな。

 てっきり6つの話があるオムニバス作品だと思っていた。そうではなくて、6人のストーリーを並行的に描いていく群像劇風に仕上がった作品。おかげで2時間超の作品だったが、飽きるということはなかった。なかなかそれぞれのストーリーが興味あるものであった。
 6人は、別にボブ・ディランという名前ではなく、それぞれ違った役名であるが、それぞれがボブ・ディランの人生、伝説、生き様を表しているということなのだろうか?

 正直言うと、ボブ・ディランはもちろん名前は聞いたことはあるが、詳しくは知らないし、歌もよく知っているわけではない。聞いたことがあるなという程度である。
 ボブ・ディランのファンなり、よく知っている人はより楽しめたのかな。今ひとつ知らない身としては、この作品のコンセプトというものが把握し辛いかもしれないが、群像劇としてみても、なかなかそれぞれ面白いエピソードではあったと思う。

 やっぱりヒース・レジャーに関しては、ちょっと感慨深い目で観てしまうな。

 ケイト・ブランシェット演じるジュードのエピソードで出てくるココという女性。彼女は同じくシネマライズで上映されている「ファクトリー・ガール」のイーディ・セジウィックをモデルとしているのかな。「ファクトリー・ガール」でもビリーという名で、ボブ・ディランが登場している。
 この2本は狙った上映なのか?

/5

監督:トッド・ヘインズ
出演:クリスチャン・ベイル、ケイト・ブランシェット、マーカス・カール・フランクリン、リチャード・ギア
    ヒース・レジャー、ベン・ウィショー、ジュリアン・ムーア、シャルロット・ゲンズブール
    ブルース・グリーンウッド、ミシェル・ウィリアムズ、 デヴィッド・クロス
於:渋谷シネマライズ 

アイム・ノット・ゼア オリジナル・サウンドトラック
楽天ブックス
アーティスト:(オリジナル・サウンドトラック)レーベル:(株)ソニー・ミュージックジャパンインターナ


楽天市場 by ウェブリブログ



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2008年05月30日 00:04
CINECHANさん、こんばんは♪
私は、この破天荒な天才を表現するのに、すごく適したやり方のように思えました。
どれもすべて彼、と言えるのに、まるで一貫していないように思えるところが、良かったです。
でも、不思議と、どんな時も精一杯誠意をこめるディランならでは、という気がします。
いつも本当のことを言っていたんだと思うんですよ。
才能が溢れる人だと思いましたw
2008年05月31日 02:15
とらねこさん、いらっしゃいませ。
全ての人物がボブ・ディランというのも、
また凄いことだなぁ。
もっと彼のことを知っていれば、この作風もよくわかったかもしれません。
詩人として活躍していること、知りませんでした(泣)。
でも、作品自体は面白かったと思ってます。

この記事へのトラックバック

  • アイム・ノット・ゼア

    Excerpt:  『詩人・無法者<アウトロー>・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター 全てボブ・ディラン 6人の豪華キャストが演じる、生ける伝説』  コチラの「アイム・ノット・ゼア」は、まさに生ける伝説、っ.. Weblog: ☆彡映画鑑賞日記☆彡 racked: 2008-05-23 07:50
  • 「アイム・ノット・ゼア (I’M NOT THERE)」映画感想

    Excerpt: アカデミーでケイト・ブランシェットが助演にノミネートされ、その映像を見て気になって仕方が無かった映画「アイム・ノット・ゼ Weblog: Wilderlandwandar racked: 2008-05-24 23:42
  • アイム・ノット・ゼア♪6人のボブ・ディラン

    Excerpt: 6人のキャストが演じる、それぞれのボブ・ディラン 5月8日、京都シネマにて鑑賞。そういえば、ボブ・ディランは今も健在なのだ!実は私もボブ・ディラン世代?でもファンではなかったが。日本のフォークシ.. Weblog: 銅版画制作の日々 racked: 2008-05-29 00:26
  • アイム・ノット・ゼア(映画館)

    Excerpt: 詩人・無法者・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター 全てボブ・ディラン Weblog: ひるめし。 racked: 2008-05-29 10:15
  • 67●アイム・ノット・ゼア

    Excerpt: ボブ・ディランというと、「ロックの歴史を早めた男」のイメージだった。もうすでに'90年代から、彼の名前は歴史そのものだったしね。サブカル、カウンターカルチャーの父、みたいな・・・正直、自分の手に届かな.. Weblog: レザボアCATs racked: 2008-05-30 00:00
  • 「アイム・ノット・ゼア」

    Excerpt: 「アイム・ノット・ゼア」シネカノン有楽町2丁目で鑑賞 たぶん、私ってボブ・ディラン世代というか、若い頃毎日のように聞いていたアーティストだったと思う。 そして今でもボブ・ディランは大活躍。 .. Weblog: てんびんthe LIFE racked: 2008-06-01 01:16
  • アイム・ノット・ゼア

    Excerpt: 【映画的カリスマ指数】★★★☆☆  僕であって僕じゃない、正否混在ボブ・ディラン   Weblog: カリスマ映画論 racked: 2008-06-03 00:59
  • 映画『アイム・ノット・ゼア』を観て

    Excerpt: 44.アイム・ノット・ゼア■原題:I'mNotThere■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:136分■字幕:石田素子■鑑賞日:5月1日、シネマライズ(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてくだ.. Weblog: KINTYRE’SDIARY racked: 2008-06-22 15:35
  • 大いなるボブ

    Excerpt: 「アイム・ノット・ゼア」 「大いなる陰謀」  Weblog: Akira's VOICE racked: 2008-11-20 15:04
  • 映画評「アイム・ノット・ゼア」

    Excerpt: ☆☆☆★(7点/10点満点中) 2007年アメリカ映画 監督トッド・ヘインズ ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2009-05-19 15:00
  • アイム・ノット・ゼア

    Excerpt: 詩人・無法者(アウトロー)・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター 全てボブ・ディラン 6人の豪華キャストが演じる、生ける伝説 Weblog: Addict allcinema 映画レビュー racked: 2009-06-16 19:35
  • 『アイム・ノット・ゼア』'07・米

    Excerpt: あらすじ1959年、ギターを抱えたウディと名乗る黒人少年が貨物列車に飛び乗り、病床の本物のウディに会いに行く。社会派フォーク歌手として人気が出たジャックだがシーンから消えた20年後、牧師としてキリスト.. Weblog: 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ racked: 2009-08-10 21:35
  • 『アイム・ノット・ゼア』を観たぞ~!

    Excerpt: 『アイム・ノット・ゼア』を観ました『エデンより彼方に』などの鬼才トッド・ヘインズが、構想から7年をかけて挑んだボブ・ディランの伝記映画です>>『アイム・ノット・ゼア』関連原題: I'MNOTTHERE.. Weblog: おきらく楽天 映画生活 racked: 2009-12-06 22:36