76「デッド・サイレンス」(アメリカ)

完全なる人形
 ある雨の夜、ジェイミーとリサの夫妻の元に送り主不明のトランクが届く。中にはビリーという名の腹話術人形が入っていた。その後ジェイミーが外出、帰宅するとリサが舌を切られて死んでいた。リプトン刑事から容疑をかけられたジェイミーは、妻が死の直前に語った詩が関係あると考え、生まれ故郷のレイブンズ・フェアに戻る。
 詩のことには父、エドワードも他の住人も口を固く閉ざす。語り継がれるその詩。
 「メアリー・ショウにご用心。子のない彼女は人形が好き。夢で彼女に会っても、叫んじゃダメだ」
 その詩の謎を探り当てた時、ジェイミーにさらなる衝撃が襲い掛かる。

 「SAW ソウ」のスタッフが手がけるニュー・ソリッド・ホラー。「SAW」と違って、こちらは霊が絡むホラーである。

 それにしても人形というのは、どうにもちょっと怖いものがあるな。本作にはほぼ全編腹話術の人形が登場するが、いつ動き出すのか、いつ襲いかかるのか、ビクビクしながら観ていた。

 ある寂れた地方の町。そこに語り継がれる謎の詩。そして腹話術人形。ホラーとして、要素は充分である。ただその設定をあまりうまく描けていなかったかな。
 腹話術師であったメアリー・ショウ。彼女が人形たちに込めた想い。そこがもう少し詳細に描かれていたら、もっと面白かったかもしれないな。
 結構諸々繋がりなどがわかり辛いことも多くて戸惑った。

 ラストに思いもしなかった真実が露呈され、そこから一気に真実を早送りのように映像で明かしていく。ここのシーンは「SAW ソウ」シリーズと全く一緒だな。ここは見逃さないように注意しなければいけないのだが。
 あの人物はどうも怪しいな、と思っていたので、その予想は当たったのだが、そうするとメアリー・ショウとの関係が今ひとつわからなかったな。
 
 こういうホラーは細かいこと抜きで、その雰囲気を味わうべきかもしれない。これから恐怖シーンが始まるであろうという時に、全ての物音がピタッと止まるという設定はなかなか面白かったし、合間の音楽も、どこか「サスペリア」に似て雰囲気があった。

 結局ラストの真実のために長い前フリを見せた作品ということになるのかな。

/5

監督:ジェームズ・ワン
出演:ライアン・クワンテン、アンバー・ヴァレッタ、ドニー・ウォールバーグ、ボブ・ガントン
    マイケル・フェアマン、ジョーン・ヘニー、ローラ・レーガン、ドミトリー・チェポヴェツキー
於:池袋シネマ・ロサ
デッド・サイレンス [DVD]
ジェネオン エンタテインメント
2008-07-09

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この記事へのコメント

2008年03月29日 02:42
コメトラどうもでした。
メアリーの舞台は上手かったですけど、一言指摘されただけで切れちゃうのは大人気ないな、ってまとも過ぎる感想でした。
まあホラーは変な人の怨念が作り出すんですけどね、
音が消えていく時の感覚は、コンスタンティンの時間が止まる時の物を思い出しました。結構好きです。
2008年03月29日 12:16
くまんちゅうさん、いらっしゃいませ。
メアリーは実際も腹話術してたんですかね?
まあ子供言ったことだからと言えば、聞き流してもいいかもしれないですね。
あの時間が止まるような感覚はなかなか良かったですね。
いかにも恐怖が始まる、という感じで怖くもありました。
睦月
2008年03月30日 00:10
こんばんわ

≫結局ラストの真実のために長い前フリを見せた作品ということになるのかな。

たしかにそういう感じもしますね。それまでがだいぶシンプルで地味な展開なので、ラストの怒涛のスパートにはかなり衝撃を受けました。

あの美人な義母に、メアリー・ショウの霊がのりうつっていたってことなんでしょうね、きっと。それかメアリー・ショウの生まれ変わりとか。
2008年03月30日 00:14
こんにちは。
TB&コメントありがとうございます。
順調に映画鑑賞できているようで何よりです。
今年は、3月より4月の方が気になる作品が多い印象です。
ぴあ満足度ランキングでは第11位と奮わなかったようですが。
私は、とても気に入りました。
「ホラー映画」という呼び方が生まれる前の「オカルト映画」っていう雰囲気でしたね。そこにツボはない人が多かったのかな。
私は、怖くて懐かしくて楽しめました。
CINECHANが「サスペリア」を挙げているのは嬉しいです。(サスペリア2は見た???)
そうそうそう、音楽も印象的でした。
私は「オーメン」と「エクソシスト」も浮かんでしまったですー
『ソウ』とはジャンルが違うという感じで、懐古ホラーって印象もありました。
ジェームズ・ワン&リー・ワネルの黄金コンビには、今後も注目していきたいと思いまっす。
嗚呼、長くなってしまってスミマセン。
2008年03月30日 12:50
睦月さん、いらっしゃいませ。
オーソドックスなホラーの作りでしたけど、
最後の展開は正に「SAW」でした。
正直あの義母の正体は判り辛かったんですが、
多分霊が乗り移ったということなんでしょう。
2008年03月30日 12:54
となひょうさん、コメントありがとうございます。
そうそう、何となくオープニングのシーンの音楽で、
「サスペリア」を思い出してしまいました。
何か昔のホラーの音楽って、味わいありましたね。
そのあたりも意識していたのかな。
「SAW」コンビというだけで、よくは知らなかったんですが、
これからも注目ですね。
2008年04月05日 12:28
こんにちは、CINECHANさん♪
これ、私はすごく面白かったです。
なるほど、『サスペリア』的なのかもしれませんね。
この映画の音楽の使い方、おっしゃる通り面白かったです!

確かにあの最後のオチは、最後に「じゃあアレ誰だったの?」ってことになるんですよね(笑)私もそうでしたw。
でも私も睦月さんと同様に、メアリ・ショウの霊と後で納得しました。
あのヘンリーの奥さん(ボケたお婆さん)が、「メアリ・ショウが戻って来た」という言葉がありましたので。
2008年04月06日 01:49
とらねこさん、コメントありがとうございました。
結構、設定とか雰囲気とか、音楽とか。
なかなか凝った作りの作品でしたね。

やっぱりあの人はメアリー・ショウの霊ということになるんですかね。
ヘンリーの奥さんとあの人が会うシーンがあれば、
面白かったのに。
2009年01月25日 17:26
はじめまして~。
TB&コメントさせてもらっちゃいますねぇ~。
そうですよね。細かいこと抜きで楽しまなくちゃ駄目なんですよね。
でもちょっと浅いですよねぇ・・・。
色々な映画を参考にしているのもよく分かりますし、
SAWシリーズのようにラストでひっくり返るのもいいんですけど、
パワーが足らないですよねぇ・・・。
2009年01月26日 00:52
oguoguさん、コメントありがとうございます。
「SAW」シリーズのようなところを期待すると、
ちょっと肩透かし感もありますね。
人形というのはやはりホラーとしてはいいアイテムですから、
雰囲気を味わう作品かもしれませんね。

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