43「エリザベス ゴールデン・エイジ」(イギリス)

女として、王として
 25歳でイングランド国王に即位したエリザベス。父王ヘンリー8世の意志を継ぎ、プロテスタントの女王として即位したが、国内には多くのカトリック信者がおり、不安と憎悪が渦巻いていた。
 1587年、ヨーロッパ列強はイングランドを占領すべく狙っており、スペイン・フェリペ2世はことあるごとに圧力をかけてくる。一方では幽閉中のカトリック派のスコットランド女王メアリー・スチュアートが王位を狙っていた。
 そんな折、新世界から帰還した航海士のウォルター・ローリーが現れる。彼の語る新世界、豪放磊落な性格。エリザベスは彼と彼の語る世界に惹かれていくのだが・・

 ケイト・ブランシェットという女優を知ったのは、前作「エリザベス」だった。アカデミー主演女優賞にノミネートされたが、それから10年の間で、何本もの作品に出演。常に何らかの作品に出演しており、アカデミー助演女優賞も獲得。
 今年度はアカデミー主演女優賞と助演女優賞のダブル・ノミネートである。今一番勢いある女優の一人であろう。

 その「エリザベス」の続編が10年ぶりに作られる。女王に即位した後から、最後は無敵艦隊と言われたスペインとの戦いまで。

 さすがに主演のケイト・ブランシェットは10年の間のキャリアで、貫禄を見せつけ、演技は安定感がある。英国に嫁いだ〝ヴァージン・クイーン〟としての威厳を持ちながら、一人の女性としての弱い気持ちも表している。
 興味を抱いた男に、侍女であり、同じ名前を持つベスを近づけさせるというのは面白いな。王として、自らが出来ないことを侍女にやらせようというのか。

 女王という人物を一人の女性としての、嫉妬や弱さを描くというのは気持ち的には微妙なものがあるが、「クイーン」でも女王は一般人として変わらぬ生活をしているので、ここの部分はありとしよう。

 歴史で勉強したはずなのだが、スペインとイングランドの海戦の結果を忘れてしまい、その戦いのシーンは緊迫感高まってしまった。
 スペイン側のイングランド、エリザベスへの策を弄した仕掛けもなかなか興味深かった。可哀想なのはメアリー・スチュワートか。
 
 イギリスの風景や、最後のアルマダの海戦のシーンなどスペクタクルなシーンもあるが、基本的には女王に就いてからも、恐怖と苦悩とを持ち続けたエリザベスの心情を描いた一作である。

/5

監督:シェカール・カプール
出演:ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン、アビー・コーニッシュ、サマンサ・モートン
於:日比谷スカラ座
映画「エリザベス ゴールデン・エイジ」オリジナル・サウンドトラック
ユニバーサル ミュージック クラシック
2008-01-23
クレイグ・アームストロング&ARラーマン

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2008年02月21日 14:32
トラコメどうもでした。
初めてケイトを見たのはロードオブザリングでしたが、あれもまあ女王のような役柄でした、とことん高貴な女性が似合ってます。
今回は気高い、美しいに加えて優しい、弱い、そして勇ましい一面も見られたのでかなり満足でした。
話の内容はまあまあ、って事にしておきます
2008年02月22日 01:04
くまんちゅうさん、いらっしゃいませ。
ケイト・ブランシェットって確かに女王とかの役似合いますね。
ちなみに「さらば、ベルリン」では非常にモノクロ映えしてましたよ。
ちょっと、彼女の葛藤シーンばかりが繰り返される感じでしたが、
まあそれはそれとしておきましょう(苦笑)。
睦月
2008年02月25日 21:11
こんばんわ。
諸事情により、ウチにいただいていたコメントにお返事が出来ていません・・・お許しを(涙)。

本日のアカデミー賞、残念ながらケイトはオスカーを獲れませんでしたね(涙)。去年の主演女優賞もエリザベスだったし・・・今年もエリザベスってわけにはいかなかったのかしら?

でもでも。
オスカーに輝いてもおかしくはない、ホントに素晴らしい存在感でした♪ケイトバンザイ!
睦月
2008年02月25日 21:11
ああ!2回もコメント入っちゃった・・・削除願います。
お手数おかけします(泣)
2008年02月26日 01:00
睦月さん、コメントありがとうございます。
んん? ライブドア不調ですか?

アカデミー賞、ケイト・ブランシェット残念でしたね。
主演も助演もダメだったとは・・・
でも彼女はこれからもチャンスはあるでしょう。
マリオン・コティヤールの演技もかなり圧倒されたんで、
納得なところもありますが。

この記事へのトラックバック

  • エリザベス ゴールデン・エイジ

    Excerpt:  『敵は、外にも中にも── そして私の心にも。』  コチラの「エリザベス ゴールデン・エイジ」は、2/16公開となった16世紀の英国を治めたヴァージン・クィーンことエリザベス女王1世の人生を描く.. Weblog: ☆彡映画鑑賞日記☆彡 racked: 2008-02-19 07:27
  • 映画『エリザベス ゴールデン・エイジ』

    Excerpt: 映画『エリザベス ~ゴールデン・エイジ~』を見てきました~。 前作『エリザベス』から9年。前作では、可憐な少女が様々な裏切りや悲しみを乗り越え、ヴァージン・クイーンとして君臨するまでが描かれていまし.. Weblog: 翠の独り言 racked: 2008-02-20 00:10
  • エリザベス:ゴールデンエイジ

    Excerpt: 二人のベスのファションショー。 Weblog: Akira's VOICE racked: 2008-02-20 10:30
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ/ケイト・ブランシェット

    Excerpt: どちらかというとエリザベス女王よりもスペインの無敵艦隊のほうに興味があったりして楽しみにしてました。劇場予告編での無敵艦隊の映像にもちょっとゾクゾクしちゃった。それにしてもケイト・ブランシェットの女王.. Weblog: カノンな日々 racked: 2008-02-21 10:37
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: 【ELIZABETH: THE GOLDEN AGE】2008/02/16年公開(02/16鑑賞)製作国:イギリス/フランス 監督:シェカール・カプール出演:ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッ.. Weblog: 映画鑑賞★日記・・・ racked: 2008-02-21 16:36
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: 敵は、外にも中にも──そして私の心にも。 ELIZABETH: THE GOLDEN AGE 上映時間 114分 製作国イギリス/フランス 監督 シェカール・カプール 脚本 ウィリアム・ニコルソ.. Weblog: to Heart racked: 2008-02-21 22:20
  • エリザベスゴールデン・エイジ(映画館)

    Excerpt: 敵は、外にも中にも――― そして私の心にも。 Weblog: ひるめし。 racked: 2008-02-22 11:13
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ を観ました。

    Excerpt: 今日公開作品は観たいものがイロイロあり、悩んだ結果… Weblog: My Favorite Things racked: 2008-02-23 02:28
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: 「エリザベス:ゴールデン・エイジ」ELIZABETH : THE GOLDEN Weblog: 映画通の部屋 racked: 2008-02-24 18:49
  • 【2008-38】エリザベス:ゴールデン・エイジ(ELIZABETH: THE GOLDEN AGE)

    Excerpt: 人気ブログランキングの順位は? 1587 英国(イングランド) 女王エリザベス 彼女は《ヴァージン・クイーン》 大英帝国にすべてを捧げ、 一生独身を通した女王。 敵は、.. Weblog: ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!! racked: 2008-02-24 22:46
  • 映画『ELIZABETH:The Golden Age』劇場鑑賞

    Excerpt: “ヴァージン・クウィーン”と言われたElizabeth一世の女王即位までの物語を描いた映画作品『ELIZABETH』の続編で、約9年ぶりに同じShekhar Kapur監督と主演Cate Blanc.. Weblog: 蛇足帳~blogばん~ racked: 2008-02-24 23:50
  • エリザベス:ゴールデンエイジ

    Excerpt: 【映画的カリスマ指数】★★★★☆  これぞ神の領域・エリザベス   Weblog: カリスマ映画論 racked: 2008-02-25 21:45
  • ★「エリザベス:ゴールデン・エイジ」

    Excerpt: やったー?!?!。二度目のプライベート・シアター鑑賞だよーーーっ。 (一度目は「プロヴァンスの贈りもの」)。 PM11:30~のレイトショウで、お客がひらりんだけっ。 しかも、TOHOシネマズご.. Weblog: ひらりん的映画ブログ racked: 2008-02-26 15:52
  • 「エリザベス・ゴールデンエイジ」迫力はあるが、内容薄め

    Excerpt: 「エリザベス・ゴールデンエイジ」★★★☆ ケイト・ブランシェット主演 シェカール・カプール 監督、イギリス、フランス、114分 今、何故かつての名作の続編なのか それは映画を見たら.. Weblog: soramove racked: 2008-03-07 08:17
  • 『エリザベス ゴールデンエイジ』

    Excerpt: 25歳でイングランド女王に即位したエリザベス(ケイト・ブランシェット)。父王ヘンリー8世の遺志を継ぎ、プロテスタントの女王として即位したが、国内にはカトリック信者が大勢おり、不安と憎悪が渦巻いていた。.. Weblog: *モナミ* racked: 2008-03-17 09:42
  • エリザベス☆ゴールデン・エイジ

    Excerpt: 英国と添い遂げた女性、エリザベス?世   3月3日、MOVX京都にて鑑賞。前作の「エリザベス」は1998年に公開され、ケイト・ブランシェットはこの作品で一躍注目を浴び、アカデミー賞主.. Weblog: 銅版画制作の日々 racked: 2008-03-30 23:07
  • 映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』を観て~アカデミー賞受...

    Excerpt: 29.エリザベス:ゴールデン・エイジ■原題:Elizabeth:TheGoldenAge■製作年・国:2007年、イギリス■上映時間:114分■字幕:戸田奈津子■鑑賞日:3月8日、新宿アカデミー(歌舞.. Weblog: KINTYRE’SDIARY racked: 2008-04-16 23:18
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: トップは孤独だ! 【Story】 1585年、エリザベス1世(ケイト・ブランシェット)はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。だが�... Weblog: Memoirs_of_dai racked: 2008-08-23 00:40
  • 映画評「エリザベス ゴールデン・エイジ」

    Excerpt: ☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2007年イギリス映画 監督シェカール・カプール ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2009-02-27 15:07
  • 『エリザベス ゴールデン・エイジ』'07・英・仏

    Excerpt: あらすじ1585年、エリザベス1世(ケイト・ブランシェット)はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。だが、欧州全土をカトリックの国にしようと目論むスペイン国王フェリペ2世(ジョルディ・モリ.. Weblog: 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ racked: 2009-03-03 21:04
  • 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』を観たぞ~!

    Excerpt: 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』を観ました『エリザベス』のシェカール・カプール監督が、再びケイト・ブランシェットを主演に迎え、エリザベス女王の“黄金時代”に焦点当てた歴史大作です>>『エリザベス:ゴ.. Weblog: おきらく楽天 映画生活 racked: 2009-03-08 22:23
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: 敵は、外にも中にも──そして私の心にも。 【関連記事】 「エリザベス」 Weblog: Addict allcinema 映画レビュー racked: 2009-07-17 14:43
  • エリザベス:ゴールデン・エイジ

    Excerpt: この記事は、姉妹ブログ『写真と映画のブログ』『映画と写真のブログ』から転載されたものです。 エリザベス:ゴールデン・エイジ 1585年のヨーロッパは、二つの宗教が対立する時代だった。 .. Weblog: モノクロのアニメ racked: 2009-09-19 17:50
  • エリザベス ゴールデン・エイジ

    Excerpt: ELIZABETH: THE GOLDEN AGE 2007年:イギリス・フランス・ドイツ 監督:シェカール・カプール 出演:ケイト・ブランシェット、アビー・コーニッシュ、クライブ・オーウェ.. Weblog: mama racked: 2010-02-25 00:29