見て焼くな、聞いて焼け

125「THE焼肉MOVIE プルコギ」(日本)
 人気テレビ番組〝焼肉バトルロワイヤル〟で前人未到の連戦連勝を続けるキング。彼の名はトラオ。巨大焼肉チェーン店〝虎王〟の御曹司である。テレビ番組の効果もあり、連日大繁盛し、全国各地の焼肉店を買収している虎王。しかし、唯一業績不振なのが北九州地区だった。そこは〝焼肉の達人〟と言われる韓老人が長年営み、地元民に大人気の〝プルコギ食堂〟があった。そこで修行に励むタツジと韓老人の孫で看板娘のヨリ。タツジは焼肉の修行の他に、望みがあった。
 そしてあることがらがきっかけで、タツジは番組でトラオと対決することになる。赤肉のトラオと白肉のタツジ。料理人のプライドをかけた対決が始まる。

 金も名誉もある巨大焼肉チェーンのトラオに対して、地元で細々と経営しながらも実力ある料理人の一番弟子であるタツジの焼肉バトル。おそらくこれが本作のクライマックスということになるのだろう。料理人としてはまだまだ半人前であるタツジが達人の名誉をかけて闘う。
 それと並行して幼い頃に生き別れとなった兄を探すタツジの話。まあすぐにその兄はトラオであることはわかるのだが。

 基本的には人情話を絡めたギャグ映画のようである。主人公のタツジを演じる松田龍平や桃井かおり、田口トモロヲ、田村高廣、竹内力とコミカルな演技で笑わせてくれる。
 
 しかし、どうもストーリーに入り込めない。一つ一つのシーンが駆け足で、そのシーンを味わう間もなく次のシーンへと展開してしまっている感じがした。
 そのためかクライマックスとなるトラオとタツジのバトルのシーンも意外と短く、あっさり感があり、更に盛り上がりを期待したタツジがトラオを兄だとわかるシーン。これもあまり深く描かれなかった。
 韓老人が「仲良くなるには、一緒に飯を食え。云々」という台詞を言うシーンがあるが、ラストにその台詞を活かすのかと思いきや、ちょっと半端なエンディング。
 トラオを演じていたARATAは初めて見るような気がするが、少々演技には疑問。

 まあ創意工夫を凝らしたトラオの料理や、オーソドックスなタツジの韓国家庭料理など、見て料理を楽しめるところはある。

 焼肉というと自分で肉を焼いて食べるのを想像するが、高級焼肉店って焼いて出してくれるのか?

 田村高廣はこの作品が遺作となった。

/5

監督:グ スーヨン
出演:松田龍平、山田優、ARATA、田口トモロヲ、ムッシュかまやつ、竹内力
    前田愛、矢沢心、津川雅彦、倍賞美津子、桃井かおり、田村高廣
於:渋谷シネクイント

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