116「クィーン」(イギリス・フランス・イタリア)

いつか予告もなく突然に
 1997年改革派の若きトニー・ブレアが首相となった年。その8月31日、ダイアナ元皇太子妃が事故により死亡。その報は王室へもブレアへも知らされた。民間人となったダイアナの死に対してエリザベス女王はコメントする必要はなかったはずだが、国民の関心は大きく、絶大な人気を誇るダイアナの死を無視することは国民を無視することにもなった。「ダイアナは国民のプリンセスだった」と声明文を発表し、国民の賛同を得たブレアに対し、王室への不信は急激に増大していく。
 それでも伝統と格式を重んじる女王に対し、王室と国民の橋渡し的な役割を担ったのはブレアであった。彼は女王に対し、最悪の事態を避けるための提言をする。

 ダイアナ元皇太子妃の事故から7日間のエリザベス女王と王室の姿を描く。
 エリザベス女王を人間味豊かに表している。女王と言えど、日常の生活はあるのだろうが、車を運転したり、携帯で話をするというのは、やっぱりイメージにはないものだな。ちょっとコミカルなシーンも交えて、笑えるシーンもある。

 しかし、メインは伝統を重んじるばかりに国民の不信、怒りを募らせてしまった女王と最悪の事態を回避しようと努力するブレア首相が中心になるストーリー。サスペンスでもないのに、後半はやたらと緊迫感を感じた。

 そして最後にはブレアまでもが敬服してしまう女王の威厳と決断。
 若き歳で、望まずして女王となったエリザベス。しかし長きに渡り女王の務めを果たし、16人もの首相を迎え、毅然とした態度。一国の王として尊敬され続ける女王の強さ、偉大さを見た気がした。
 そしてそんなエリザベス女王を演じたヘレン・ミレン。なるほどアカデミー主演女優賞に相応しい演技である。

/5

監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェイムズ・クロムウェル、アレックス・ジェニングス
    ロジャー・アダム、シルヴィア・シムズ、ティム・マクマラン、ヘレン・マックロリー
於:日比谷シャンテ・シネ
クィーン [DVD]
エイベックス・マーケティング
2009-12-02

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この記事へのコメント

睦月
2007年05月12日 16:26
こんにちわ。TB&コメントありがとうございました。
日本の皇室を舞台に日本人がこんな映画を作ったら、命の危険さえ感じそうなもんですが・・・そういう意味では英国王室の懐の深さを感じる1作でもありましたよね(笑)。
CINECHAN
2007年05月13日 13:07
睦月さん、いらっしゃいませ。
私もこの作品を観ていて、皇室のことを考えてましたよ。
日本の皇室も歴史があるからなぁ。
でも存命の方を映画化するなんてさすがに日本は無理でしょう(笑)。
そう考えると、イギリス王室は確かに寛容ですねぇ。
2007年05月14日 20:56
こんにちわ。TB&コメントありがとうございます。
おおお~っ、ぴちょん君4つですな。
ヘレン・ミレンも似てたけど、チャールズもブレアさんも何となく似ていた気がします。物真似とは全く違った素晴らしい演技を堪能させてもらった気がします。
CINECHAN
2007年05月15日 00:28
隣の評論家さん、いらっしゃいませ。
恥ずかしながら、どうも皆あまり見た記憶がないんですよね。
チャールズなんかよく見ていたのに、ダイアナの方が印象残ってますからね。
ブレア首相は何となく似ている気はしました。
なかなか役作りも力の入った一作だったんでしょう。

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