84「叫(さけび)」(日本)

全部なしにしようと思った
 湾岸地帯の埋立地の空き地で一人の女性の死体が発見される。被害者は海水による溺死であった。刑事・吉岡は同僚宮地と共に捜査を開始するが、被害者の周辺には仄かに自分の痕跡が残っていた。「果たして自分が犯人なのか・・?」思い悩み始める吉岡の前に突然赤い服の女性が現れる。その女は吉岡に語りかけるが、彼には覚えのない女性。すると突然耳を劈くような叫び声が聞こえる。
 苦悩する吉岡は、宮地の勧めで精神科医・高木のカウンセリングを受けるが、頭の中の靄は晴れない。しかし、赤い女が再度現れると、ある忘れていた記憶が甦ろうとしていた。
 そんなある日、再び事件が起こった。

 「LOFT ロフト」の黒沢清監督作品。「LOFT」はちょっと難解な作品であったが、本作は・・・やっぱり難解だった。

 一応吉岡刑事が犯人を捜すというミステリー仕立てになっており、後から読んだチラシなどでも本格ミステリーとはなっているが、やっぱりホラーだな。
 「LOFT」の安達祐実もそうだったが、本作の赤い服を着た女、葉月里緒奈も怖かった。「LOFT」でもそうだったようにふと画面が切り替わると、そこに立っているという映像。徐々に近づいてくるシーンなど震えが走るほどだった。しかも今回は叫び声のおまけつき。
 
 解説などによると「7つの謎」がこの作品にはあり、その一つに吉岡を取り巻く人々というのがあった。同僚の宮地に精神科医・高木も含まれていたが、そんなに謎の人物だったのかな? 謎と言えば、加瀬亮演じる作業船の船員は怪しい感じはした。恋人の春江も何か不思議な雰囲気を持っていたが、彼女に関してはエンディングでそれが明かされる。

 赤い服の女は怖くてしょうがなかったが、ストーリーの上では、色々提起されていた謎が明かされぬまま終わってしまった感じもする。と言うか、明かされていたのかもしれないが、私にはミステリーである。

/5

監督:黒沢清
出演:役所広司、小西真奈美、伊原剛、葉月里緒奈、オダギリジョー
    加瀬亮、平山広行、奥貫薫、中村育二、野村宏伸
於:シネセゾン渋谷
叫 プレミアム・エディション [DVD]
AVEX GROUP HOLDINGS.(ADI)(D)
2007-08-01

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この記事へのコメント

2007年04月08日 11:35
あっ、間に合いましたね!
『LOFT』はよくわからなかったのですが、この作品にはとてもハマリました。DVD化したら買っちゃおうかしらなんて考えています。
私は、作り手の意図を全く汲み取れず。笑いが挿入されていても、怖くて可笑しさに気づく余裕すらありませんでしたよ。CINECHANは、笑えましたか?
『CURE キュア』みたいに怖かったです。こちらも名作ですねー
2007年04月09日 00:16
こんばんわ。
TB&コメントありがとうございます。

いやあ・・・私は笑えて笑えて仕方のない作品だったのですが。
どうも黒沢作品とは相性が悪いらしく、イマイチこの作品の意図が
伝わってきませんでした。残念・・・。

しかし、あのムンクの叫びのようなシーンには唖然としてしまいましたよ(苦笑)
CINECHAN
2007年04月09日 01:26
隣の評論家さん、コメントありがとうございます。
意識的に笑いを挿入していたとは思えませんね。
葉月里緒奈の霊が怖いというのと、殺人事件の顛末に首を捻りながら観ていたので、おそらく笑うことはなかったです。
でも、個人的にはすっきりしない感じでしたね。
「CURE」に近いかも。
CINECHAN
2007年04月09日 01:29
睦月さん、いらっしゃいませ。
笑えましたか?
こういうホラーって、笑えてしまうものもありますよね。
これは怖くて、笑うどころではありませんでしたが(汗)。
いきなり両手を頬に当てて叫びだすシーンはビックリしてしまいました。
でも、この叫びってどういうことだったんでしょう? 何か繋がるものありました?
2007年11月13日 02:49
TBありがとう。
結局、人それぞれのミステリーで、おわっちゃった感じだな
2007年11月16日 00:10
kimion20002000さん、コメントありがとうございます。
確かにそれぞれのミステリーはありましたが、
まとまったかというと、微妙ですね。

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