243「トリスタンとイゾルデ」(アメリカ)

愛が国を滅ぼす!?
 ローマ帝国の統治下から脱したイングランド。いくつもの郡が割拠する暗黒時代と呼ばれていた。トリスタンはコーンウォールの領主マークによって育てられた勇敢な騎士。戦闘で瀕死の重傷を負い、アイルランドの海岸に辿り着く。彼を見つけ、献身的な介護を行ったのが、アイルランド王の娘イゾルデ。粗末な海辺の小屋で時を過ごすうち、二人は自然に結ばれる。
 しかし、運命は二人を残酷な状況へと導く。政略結婚によりイゾルデはマークへと嫁ぐ。すぐそばにいながら、その想いを心の奥にしまいこまねばならぬ苦しみ。やがて情熱を抑えきれなくなった二人は密会を続けるが、その愛は国を滅ぼしかねない危険なものとなっていく。

 1500年以上の時を越え、語り継がれてきたケルトの伝説。その悲恋の物語はシェイクスピアに「ロミオとジュリエット」を書かせ、ワーグナーはオペラの傑作を生み出した(らしい)。

 自由な恋愛を許されなかった時代の悲劇。
 結末はわかっている作品なので、悲劇へと向かう過程見ることとラストの悲劇のクライマックスがどのようなものなのかを期待した。
 マーク王への忠義とイゾルデへの愛の狭間で葛藤するトリスタン。その姿を見ると、もっとしゃきっとしろ! と言いたくなる。イゾルデの乳母が、何度も彼女を諌めようとするが、恋している彼女には耳に入らないという感じ。
 ラストは泣かせるものなのかと思ったら、それ程でもなかった。

 これまでに語られてきた許されざる、禁断の恋。その原点となったとも言えるストーリー。当然目新しいものではないが、飽きることなく観られる作品ではあるが、そこには特別にこれと言ったものはなかったかなぁ。

監督:ケヴィン・レイノルズ
出演:ジェームズ・フランコ、ソフィア・マイルズ、ルーファス・シーウェル
於:日比谷みゆき座
オリジナル・サウンドトラック「トリスタンとイゾルデ」
ジェネオン エンタテインメント
2006-09-27
サントラ


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この記事へのコメント

2006年11月13日 21:35
こんちわー。
TB&コメントありがとうございました。
私は、終始マーク王を追いかけていた為に、トリスタンが青二才にしか見えませんでした。愛にのめりこみ過ぎて理性を失くすのはカッコ悪いぞっ!と突っ込みを入れていたので、ラストの選択は幾らか満足と言うか。
書くのを忘れてしまったのですが。イゾルデの乳母が必死に守ろうとしていた姿も印象的でしたよー。嘘に付き合い、バレたら「どうか、お許しを」と頭を下げていたので。うーん、書くべきでした。
2006年11月14日 00:26
CINECHANさん、こんばんわ。
私も隣の評論家さん同様、マーク王は、ステキだと思いましたね★
まぁ、私の場合は、ジェームズ・フランコもトーマス・サングスターもしっかり「鑑賞」してましたけど・・・。
ラストのトリスタンの選択にも満足。って、観客の私にとってだけでなく、トリスタン本人にとっても納得の行く死に様だったのでは?
「悲劇」の原典、ということは、当然シンプルな内容。だから韓流のような「これでもか!」感とは基本的に違うのでしょうね。その分、悲劇度としては弱い作品に感じてしまうかも知れませんね。
CINECHAN
2006年11月14日 23:50
隣の評論家さん、コメントありがとうございます。
マーク王は確かによくできた人間だなぁと思いました。さすが連合の王に推されるだけあります。
トリスタンの最後の選択は、よくやったと言えるでしょう。
私、イゾルデも○○のかと思ってました。
CINECHAN
2006年11月14日 23:53
HIROMIC WORLDさん、いらっしゃ~い。
おおマーク王人気ですなぁ。彼のような人間に人々も付いていくんですね。覚えておこう(笑)
まあ仰るとおり古典ということで、変な脚色とかせずに描きあげたようですから、悲劇度は少ないのかも。
ただ結構泣かせるかなぁ、と思ってただけに肩透かし?

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