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zoom RSS 15-207「提報者 〜ES細胞捏造事件〜」(韓国)

<<   作成日時 : 2015/10/23 01:14   >>

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真実と国益、どちらを優先する?
 世界で初めてヒトのES細胞抽出に成功したというイ教授の発表に沸き立つ韓国。だがその頃、テレビ局のディレクター・ユンは、教授の研究成果は捏造されたものだという匿名の告発電話を受ける。
 電話の主は、イ博士と共に研究を行なっていた若手研究者シム。
 彼は科学者としての良心の呵責に苛まれ、告発を決意したのだ。その証言を信じたユンは、真実を明らかにするために取材を開始。
 しかし、イ教授への批判は国益に反するとタブー視する世論やマスコミ、さらには政府からの激しい圧力や抗議がその前に立ちはだかる。(「KINENOTE」より)


 つい先頃、日本でも○○細胞捏造疑惑などで騒動になっていたが、それに先立ち韓国では、黄博士が成功したというES細胞作製に関し、2005年、その捏造が発覚。
 指摘したテレビ局は、国民から激しい抗議と反発を受けたという事件を映画化したのが本作。


 ES細胞というのがどんなものなのかはよく判らないが、それによって難病も治せるということで、その作製に成功したイ博士は、国民からもてはやされる。

 そんなイ博士のES細胞作製が捏造だという告発を受けたテレビ局のディレクター、ユンが、その真実を明らかにするため取材を開始するが、韓国の英雄とされるイ博士を侮辱する行為だとして、ユンやテレビ局は激しい抗議と抵抗に遭う。

 そんな中、ユンは真実に辿り着けるのか。

 全国民を敵に回すこととなるユンの奔走を描いたサスペンス。

 一応事実に基づいた話ではあるが、果たしてES細胞は存在するの否か、その真偽の行方は興味深かった。

 イ博士の研究所で働いていたというシムという研究者が意を決してユンに告発するのだが、事態はシムの発言を虚偽扱いし、更に他のマスコミもユンのいるテレビ局を批判し始める。

 様々な圧力を受けながらも、ジャーナリストとして真実追究を諦めないユンの姿と、その取材、ことの顛末は興味深く、なかなか緊迫感のある作品であった。


 国民から経済効果も期待され、英雄として祭り上げられている人物の捏造を暴くというのは、かなりの障害があるもんなんだな。
 イ博士のみならず、国民もユンたちに立ち向かってくる。
 そんな国民を利用するイ博士の策士ぶりも興味深かった。


 最初に告発したシムは、妻がイ博士の研究所に勤めており、この取材の間に苦しい立場に追い込まれ、夫婦の運命もどうなるのか気になるところではあったが、何か後半は二人ともフェイド・アウトしていったな。

 
 全てが明らかになったと思われても、それを国民に報せることが出来るのかも判らないクライマックス。
 最後の最後まで緊迫させ、なかなか面白い作品だった。

/5

監督:イム・スルレ
出演:パク・ヘイル、ユ・ヨンソク、イ・ギョンヨン、パク・ウォンサン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
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