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zoom RSS 14-301「紙の月」(日本)

<<   作成日時 : 2015/01/07 01:46   >>

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お金はどこから来て、どこへ行くのか
 1994年。エリート会社員の夫と2人暮らしの主婦、梅澤梨花。銀行の契約社員として外回りの仕事を任されるようになった彼女は、顧客の信頼も得て、上司からも高く評価される。しかし家庭では、夫との冷めた夫婦関係に空しさを抱き始めていた。
 そんなある日、外で顔見知りの大学生・平林光太から声を掛けられる。彼は、梨花の顧客・平林孝三の孫だった。これをきっかけに、若い光太との逢瀬を重ねるようになり、久々に気持ちが浮き立つ梨花。
 ある時、化粧品売り場で持ち合わせが足りないことに気づいた彼女は、客から預かった金に手を付けてしまう。すぐに戻すから大丈夫と自分に言い聞かせる梨花だったが、それが転落へと向かう暴走の始まりだった。(「allcinema」より)


 「八日目の蝉」と同じ、角田光代の小説を原作としたサスペンス・ドラマ。

 平凡な主婦で、銀行勤めをしていた女性が巨額の横領を行うようになる様を描いている。

 銀行の契約社員として外回りの仕事をしている梅澤梨花は、顧客に対する気配りと丁寧な仕事ぶりで、上司からの信頼も厚い。

 しかし、ある日買い物をした際、手持ちの金が足りなく、顧客から預かった金を一時的に使ってしまう。
 すぐに返金するものの、それがきっかけで、金銭感覚が狂いだし、巨額の金を横領するようになる。


 いったい何故彼女が巨額の横領をするようになったのか、というところが気になって観たのだが、やっぱりきっかけの一つになったのは男だったんだな。

 夫との関係が薄くなっていたところに、年下の大学生、光太と出逢い、頻繁に会うようになる。
 光太と会い続けて、自分が変わったように感じたのか、顧客の金に手を出すようになり、光太と共に豪遊する。

 光太は、実直そうに見えて、実はだらしなく、金が目当てで梨花と付き合い、彼女に金を出させるのかな、と思っていたが、そんな感じでもなかったな。


 梨花は、ビックリするくらい簡単に金が手に入るようになり、だんだん気持ちが変わっていたんだろうな。
 ただ金を使うだけでなく、光太に色々施してやるというのは、ある種の喜びというものもあった感じである。

 「奪うより与えろ」と言われるが、梨花の場合は「奪って、与えろ」だったな。

 幼い頃のエピソードでもそれを感じさせるものがある。


 自宅にコピー機や簡易印刷機まで買って、証書を偽造するようになる梨花。

 一つ嘘を吐くと、その嘘を隠すためにどんどん嘘を吐き続けねばならなくなるのに似たように、横領を続けるためにどんどん必死になっていく。

 真面目に生きてきた人間が、ちょっとしたきっかけで犯罪に手を染め、深みにはっていく姿が、何ともリアルに描かれていて、ちょっと怖かったな。

 ただ、梨花の場合は単に金が欲しかったわけではなかった感じではなかったようで、与える喜びというものを感じていたようであったが、それもクライマックス、ある出来事によって、その喜びが壊されることになる。

 ラスト・シーンは、ちょっと出来すぎのようなエピソードで終わるのだが、ちょっと救われた気持ちになったのかな。


 梨花が横領を始めた時点で、いつばれるやらとハラハラさせられ、緊迫感もあって面白い作品だった。

/5

監督:吉田大八
出演:宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司
    小林聡美、平祐奈、伊勢志摩、佐々木勝彦、天光眞弓、中原ひとみ
於:丸の内ピカデリー

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「紙の月」 自分を解放する快楽
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はらやんの映画徒然草
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□作品オフィシャルサイト 「紙の月」 □監督 吉田大八□脚本 早船歌江子□原作 角田光代□キャスト 宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正■鑑賞日 11月15日(土)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想>   原作は... ...続きを見る
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