CINECHANの映画感想

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<<   作成日時 : 2008/06/07 01:14   >>

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142「JOHNEN 定の愛」(日本)
 カメラマンのイシダは、海岸でヌード・モデルの撮影中に謎の老紳士オオミヤと出会う。彼に招かれた屋敷で、その妻サダと出会う。彼女のその妖艶な美しさにすぐに心を奪われてしまうイシダ。
「やっと逢えたのね、吉蔵さん・・・」
 イシダと出逢い、そうつぶやくサダ。オオミヤにサダの撮影を頼まれるイシダだったが、彼女の射すくめるような視線に、撮影さえ忘れ、やがて彼女の開いた下肢へと引き込まれていく。
 激しくお互いを貪り合うサダとイシダ。やがてそれは時空を超えて、二二六事件で世間が騒然としている昭和初期の東京へと向かうのだった。

 不倫相手の石田吉蔵を殺害、その男性器を切り取り、持って逃走した女性。「阿部定事件」として名高く、昭和11年の三大事件の一つに挙げられるほど。ちなみにあと二つは「二二六事件」と「上野動物園の黒豹脱走事件」らしい。
 その後何度か映画化もされているが、本作では、あの「花と蛇」で話題をさらった杉本彩が阿部定を演じている。もう一つ言えば、杉本彩が、今度はどれほどの濡れ場などを演じてくれるかも注目であろう。

 物語は、現在を舞台に始まり、イシダというカメラマンがオオミヤという老紳士に誘われ、その妻のサダと出逢うことから始まる。
 やがて現在と昭和11年という時代が錯綜し、イシダとサダの物語が進んでいく。一種の時空を越えた恋愛譚であり、この設定はなかなか面白いものであったが、全体的にはやや理解し辛いものがあったかな。アート映画的なポルノである。

 おそらく、ある程度文献を基にして、「阿部定事件」の細かい描写をしていたようで、オオミヤというのはサダが交際していた紳士で、サダをイシダが務める料亭に紹介したらしい。彼がサダに延々と問うた台詞は、本当のことかはわからないが。そしてイシダの太ももに血で記された言葉。イシダが「痛いから途中でやめないでくれ」と発した言葉も一応、本当のことということらしい。

 サダという人物を通して、人間の愛と欲望、罪を問うた作品となっているようだが、やっぱり目がいくのは杉本彩の肢体に醸し出すエロスである。ただ、最後の方になってくると、これでもか、と繰り出されるような淫靡なシーンにはちょっと飽きてきてしまったな。
 なかなか物語の行き先がわかり辛かったが、最後はやっぱりこうなるのか、という感じである。
 
 阿部定に共感すると言う杉本彩。その時代設定から、ちょっと芝居がかった台詞回しであったが、これはなかなかよく合っていたな。違和感はなかった。
 イシダとオオミヤを演じたのが、それぞれ中山一也と内田裕也。この二人の台詞回しは、どうも個人的には苦手である。

 まあ前日鑑賞した「妖女伝説セイレーンX 劇場版 〜魔性の誘惑〜」よりは断然見応えあるポルノ・グラフィーである。

/5

監督:望月六郎
出演:杉本彩、中山一也、内田裕也、江守徹、阿藤快、斉藤暁
    村松利央、菅田俊、高瀬春奈、山下徹大、本宮泰風、風間トオル
於:銀座シネパトス

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