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<<   作成日時 : 2008/06/22 00:31   >>

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159「マンデラの名もなき看守」(フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・南アフリカ)
 1968年アパルトヘイト政策下の南アフリカ共和国。黒人差別を当然のように受け入れていた刑務所の下士官ジェームズ・グレゴリー。彼はロベン島の刑務所に赴任することになり、家族と共に島へ引っ越してくる。そこの刑務所は反体制組織の黒人たちを収容している刑務所だった。マンデラの生まれ故郷の近くで育ったグレゴリーはコーサ語を話すことができたため、マンデラの担当に抜擢される。マンデラたちの会話や文書を監視するように命ぜられたグレゴリー。任務に忠実であったが、マンデラという人物に触れ、彼の思想を知るにつれ、マンデラに次第に魅了されていく。しかし、それは周囲に知られれば、自分の立場も家族さえも危険にさらすものであった。

 南アフリカで執られていたアパルトヘイト(人種隔離政策)のことは知っていた。そしてネルソン・マンデラという人物がいることも。
 南アフリカ共和国、初の黒人大統領として国のために尽力し、ノーベル平和賞も受賞した人物。そのネルソン・マンデラが黒人の自由のために闘い、刑務所に収監されていた27年間。その時に出会った一人の看守との交流を描いている。
 そしてその看守、ジェームズ・グレゴリーの心の変化を中心に描いている。

 アパルトヘイトなどという政策はどう見ても悪政としか思えないし、刑務所内などで行われる黒人囚人に対する行いも人道を逸している。しかし、当時はそれが当たり前のように行われていたし、主人公のグレゴリーも当然のように受け入れていた。しかも重要な任務に抜擢され、彼の気持ちは高揚する。
 それがマンデラという人物に触れることによって変わっていく。マンデラの思想に感化され、少年時代に友人だった黒人少年を思い出すジェームズ。小さな施しをすることによって、島で孤立し始めるジェームズ。
 マンデラと共にいたいという気持ちと、家族を守らなければならないという気持ち。正しい考えを取り戻していきながら葛藤するグレゴリーを見るとかなり辛くなってくる。

 ネルソン・マンデラを演じたデニス・ヘイスバートは、マンデラという人物をよく体現していたのではないだろうか。過酷な刑務所暮らしでも知性と誇りを失わず、大きな人間愛を持った人間。デニス・ヘイスバート自身が大きいこともあるが、いかにも人間的にも大きな人間という雰囲気がよく出ていた。

 ジェームズ・グレゴリーなる看守が本当にいたのか、作り上げられた人物なのかよくわからなかったが、エンディングで彼や彼の家族のことについて触れていたので、実在する人物だったんだな。

 「歴史のひとこまになりたい」そう言ったジェームズ。確かに歴史のひとこまになった彼と27年もの間収監されていたマンデラという人物。アパルトヘイトという悪しき政策。ここに一つの歴史を見ることができる作品である。

/5

監督:ビレ・アウグスト
出演:ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバート、ダイアン・クルーガー、パトリック・リスター
於:シネカノン有楽町1丁目

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
ご覧になったんですね。
マンデラを演じたデニス・へイスバードさん。
最初の登場シーンが後ろ姿ってところが良かったです。
あの大きな背中は、何かを物語っている感じがしました。
『アメリカを売った男』にも出てたけど。
私はドラマ『24』のパーマー大統領役が印象的です。
何を演じるにしろ、存在感のある俳優さんなのですね。
となひょう
URL
2008/06/23 21:34
となひょうさん、コメントありがとうございます。
正直言うと、デニス・ヘイスバートってそれ程注意している俳優ではなかったんですよね。よく見かける顔だな、というぐらいで。
でも、この作品のおかげで、これからは顔も名前もしっかり合いそうです。
存在感充分の人ではありますね。
CINECHAN
2008/06/27 00:27

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