CINECHANの映画感想

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<<   作成日時 : 2008/04/30 00:31   >>

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107「つぐない」(イギリス)
 1935年夏、イングランド。政府官僚ジャック・タリスの屋敷では小説家を夢見る末娘ブライオニーが、休暇で帰省する兄と友人を自作の劇で歓待しようと準備に追われていた。一方大学卒業後の身の振り方が定まらず鬱屈した日々を送る姉セシーリアは、ある出来事をきっかけに使用人の息子ロビーへの愛を自覚する。ところが、ロビーにほのかな想いを抱いていたブライオニーは些細な行き違いと嫉妬心から姉とロビーの関係を誤解してしまう。
 そしてその夜、事件が起こり、ブライオニーはロビーが犯人だと告発し、ロビーは無実を証明することもできず、警察に連行されてしまう。
 愛し合いながらも引き裂かれたセシーリアとロビー。4年後ロビーは一兵卒として戦場の最前線に送られ、セシーリアは彼との再会を信じて、手紙をしたため続けた。

 イアン・マキューアンの「贖罪」を「プライドと偏見」のジョー・ライト監督とキーラ・ナイトレイのコンビで映画化した作品。アカデミー賞では作品賞など7部門でノミネートされている。

 前半はイングランド郊外の屋敷での出来事。ある事件が起こり、多感な少女ブライオニーの告発によりロビーは警察に捕まってしまう。ロビーの愛に気付いたセシーリアだったが、二人は引き裂かれてしまう。
 13歳の少女ブライオニーが印象深い。ロビーへのほのかな恋心を抱きながら、多感な彼女はロビーの書いた手紙、そしてロビーとセシーリアの愛に嫉妬心を覚える。そして取り返しのつかない嘘。果たしてそれが嘘だったのかはわからない。思い込みだったのかもしれないが、それは三人の運命を大きく変えることになる。
 13歳というのは多感な年頃ではあるが、小説家を目指すほどの才能があるブライオニー。芸術的才能のある子は、感受性も余計に強い気がする。

 後半は4年後。戦線へと送られたロビーと、彼との再会を信じるセシーリア。罪の意識を覚えるブライオニーの姿が描かれていく。
 果たして、ロビーは無実の罪をはらすことができるか? ロビーとセシーリアは再会し、幸せになることができるのか? ブライオニーの贖罪≠ニは? 先の展開も興味深く、戦時中という凄惨な出来事も相俟って、物語は緊張感と切なさが一体となって進んでいく。

 ラストにブライオニーの贖罪≠ェ明かされる。それは彼女にできた唯一の罪の購いだったのかもしれない。逆に彼女は一生罪を背負い続けたのであろう、という気がする。
 
 音楽と映像もなかなか興味深く、劇中では、ブライオニーが小説を書いたり、ロビーが手紙を書いたりと、タイプライターがよく使われていたが、そのタイプの音を取り入れた音楽も雰囲気を盛り上げた。
 「プライドと偏見」のジョー・ライト監督ということで、「プライドと偏見」でも一場面で長回しを使っており、本作でも長回しシーンがあるかな、と思っていたら、イギリス軍が集まる海岸で、長回しが使用されていた。ドイツ軍に押され気味のイギリス軍の疲弊感を映すと共に、ロビーの疲弊感も表していた感じがする。

 ミステリー・タッチの部分もあり、そしてとても切ない大河ロマンである。なるほど、アカデミー賞にノミネートされるほど評価が高いのもわかる気がする。

/5

監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シアーシャ・ローナン、ロモーラ・ガライ
    ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ブレンダ・ブレシン、パトリック・ケネディ
    ベネディクト・カンバーバッチ、ジュノー・テンプル、ハリエット・ウォルター
於:シネ・リーブル池袋 

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タイトル (本文) ブログ名/日時
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☆彡映画鑑賞日記☆彡
2008/04/30 07:08
「つぐない」
「つぐない」シャンテシネで鑑賞 ...続きを見る
てんびんthe LIFE
2008/04/30 22:56
つぐない/ キーラ・ナイトレイ
「プライドと偏見」のジョー・ライト監督が再びキーラをヒロインに起用しイギリスのイアン・マキューアンのベストセラー小説「贖罪」を映画化した作品です。「シルク」はハズレな予感があってスルーしちゃったから私にとっては久しぶりのキーラ・ナイトレイ作品です。 ...続きを見る
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2008/05/01 00:30
★「つぐない」
今週公開作は・・・ 「フィクサー」「王妃の紋章」「ブラックサイト」「ヒットマン」など・・・ 見たい作品が目白押しだけど・・・ やはり、キーラ・ナイトレイが出てる本作を初日のレイトショウで。 ...続きを見る
ひらりん的映画ブログ
2008/05/01 00:37
『つぐない』
□作品オフィシャルサイト 「つぐない」□監督 ジョー・ライト □原作 イアン・マキューアン「贖罪(新潮社刊)」&nbsp;□脚本 クリストファー・ハンプトン □キャスト キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、ロモーラ・ガライ、シーアシャ・ローナン、ブレンダ・ブレシン、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、パトリック・ケネディ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュノ・テンプル■鑑賞日 4月13日(日)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5) <感想>  桜の花を追い求め ...続きを見る
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5月9日(金) 19:00〜 キネカ大森2 料金:0円(キネカ大森ポイント使用) パンフレット:800円 『つぐない』公式サイト 第二次大戦頃。イギリスの上流家庭の姉妹、そこの家政婦の息子の青年の物語。青年と姉は良い仲になるが、妹の誤解というか嫉妬で、離れ離れにされる。刑務所から戦争行き!取り返しのつかないことをした妹は、償うために何をするのか。離れた二人は、幸せになれるのか。 いくつかの時代に分かれて構成されている。最初は、妹に嵌められるまで。この間の演出はかなり冗長で、何度か気を失って ...続きを見る
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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
CINECHANさん、こんばんは。
ラストまで見て感じたことなんですが、
贖罪なんて言うからには、謝って済むような問題ではないのですけど・・・
それでもブライオニーには、一言だけでもセシーリアに謝って欲しかったです・・・。
とは言え、人一人が抱えるには、その罪は重すぎたんでしょうね。
だからこそ、逆にごめんなさいなんて、言えなくなってしまったんでしょうね。
とらねこ
2008/05/02 00:50
とらねこさん、いらっしゃいませ。
ブライオニーにとってはあまりにも重い罪だったんでしょうね。
結局ブライオニーはセシーリアに謝ることはできなかったんですね。
謝るだけでは済まないとわかっているので、よけいに謝れなかったんでしょう。
CINECHAN
2008/05/02 18:42
こんにちわ。

≫芸術的才能のある子は、感受性も余計に強い気がする。

たしかにそうですね。
ブライオニーが小説家を目指しているという設定には、あのオチに繋げる以外のところで大きな意味を含んでいたとも考えられるかも。

恋愛モノはてんで苦手な私ですが、この作品はただの恋愛モノという部分にとどまらぬ大きなメッセージ性も含まれているように感じて、大変素晴らしかったなあと思いました。
睦月
2008/05/06 18:18
睦月さん、コメントありがとうございます。
やっぱりブライオニーの役どころが良かったですね。
小説家志望というのが、感受性の高さやラストへの繋がりなど、
いい塩梅になっていたと思います。
確かに恋愛モノとだけ設定するのは、言い足りないですね。
さすがにアカデミー候補作だと思います。
CINECHAN
2008/05/07 22:08

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