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zoom RSS 56「ラスト、コーション」(アメリカ・中国・台湾・香港)

<<   作成日時 : 2008/03/03 23:29   >>

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性と死の間で
 1942年、上海は日本の占領下にあった。香港の大学生であったワン・チアチーは抗日運動に心血を注ぐクァン・ユイミンに恋心を抱き、彼とその演劇仲間と行動を共にする中で次第に感化されていく。
 やがて彼らは日本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー、イーの暗殺を計画する。チアチーはマイ夫人として身分を偽り、イーに近づいていく。
 しかし、突然イーが上海へ帰ったことで計画は流れるのだが、3年後、レジスタンス活動を続けていた組織は上海に戻っていたチアチーにイー暗殺計画の協力を求める。チアチーはイーに近づき、彼の愛人となることに成功する。

 「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー監督賞を受賞したアン・リー監督が中国へ戻って撮った作品。
 非常に重厚な官能サスペンスである。

 抗日運動家の女性がターゲットに近づき、恋愛関係に落ちる。その設定で思い出すのは 「パープル・バタフライ」 である。同じような設定でナチス・ドイツを舞台にしたのが 「ブラック・ブック」 禁断の愛ということでは、描きやすい設定なのかもしれない。

 本作もワン・チアチーというごく普通の大学生であった女性が、抗日運動に参加、やがてスパイとしてターゲットに近づき、懇ろになる。香港と上海を舞台として、ギリギリの緊張感の中で、物語が展開していく。
 ワン・チアチーを演じたタン・ウェイが文字通りの体当たり演技で、ギリギリの精神状態を保ちながら、イーに近づいていく女性を演じている。

 そしてターゲットとなるイーを演じるトニー・レオンも同じように常に警戒を怠らず、何者も信用しない緊張感の中で生きる男を体現。マイ夫人(チアチー)にどこか似たような雰囲気を感じて、惹かれていったのではないだろうか。

 この作品の話題の一つとなっている性描写。このシーンはいつ裏切られ、殺されるかもわからない中で生きているイーとチアチーが、自分が生きていることを実感できる唯一のことだったのだろう。何となくこの性描写のシーンはヨーロッパ映画の雰囲気を感じさせる。
 心にまで入り込んでくるというイーに対し、チアチーは意識せずとも惹かれていってしまったようだ。

 「ワン・チアチー! 上がってきなさい!」
 劇場でクァンたち演劇仲間に呼ばれたチアチー。これが彼女の運命を変えていく。
 そして最後にチアチーがこぼした言葉。これが仲間たちの運命を決めていく。

 最後までその結末が読めない緊張感に満たされ、約160分という長さにも関わらず、飽きることの作品である。

/5

監督:アン・リー
出演:トニー・レオン、タン・ウェイ、ワン・リーホン、ジョアン・チェン、トゥオ・ツォンホァ
    チュウ・チーイン、チン・ガーロウ、クー・ユールン、ガオ・インシュアン、ジョンソン・イェン
於:シネ・リーブル池袋
映画「ラスト、コーション」オリジナル・サウンドトラック
ユニバーサル ミュージック クラシック
2008-01-16
サントラ

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