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zoom RSS 268「サルバドールの朝」(スペイン)

<<   作成日時 : 2007/10/25 01:34   >>

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この死が人々を動かす
 1970年代初頭のスペイン、フランコ政権末期。世界を変えたいという一心で反体制活動をしていたグループがあった。彼らは労働者闘争資金を提供するため、強盗を繰り返し、秘密警察に追われていた。
 そんなある日、彼らが捕らえられる混乱の中、不慮の発砲事件が起こり、若い警部が死亡。この一件で引き金を引いたサルバドール・プッチ・アンティックは正当な裁判もされぬまま死刑を宣告される。
 死刑執行までの残された時間、家族、友人、弁護士らは不当な死を回避するため闘い続けるのだが・・・

 スペインでは知らない人はいないと言われるサルバドール・プッチ・アンティック。25歳でその命を絶たれた男と彼を最後まで救おうと奔走する家族、友人、そして看守との固い友情を描く。

 予備知識もなく、予告しか観たことがなかったので、もしかしたら土壇場で死刑回避となるのかもしれぬ展開か? と思ったりしたが、実際には彼は死刑にされてしまったということは、チラシなどにも書いてあったようだ。

 ストーリーとしては不慮の事故が起こってから死刑執行までを描いていくが、その間にサルバドールの活動や生活を、弁護士への話を通して描いている。
 圧制の下の不当さと悲しみ、新たなる希望を描いているのはいいのだが、どうも作品としては物足りない感じが残ってしまった。
 同じく不当な判決で死刑にされた 「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」 のゾフィー・ショルは揺るぎない信念で死刑を受け入れていく。サルバドールはそれ程の信念はなく、ただ世界をよくしたいという思い。「殉教者にはなりたくない」と言う。
 「私たちの幸せな時間」 とでは死刑囚と一人の女性が面談をとおして、心を結び付けていく過程が描かれるが、本作では最初はサルバドールに嫌悪感を露にしていた看守と友情を結んでいくところが描かれるのだが、ここのところもやや半端だったかな。

 もちろんごく普通の若者が不当な死を迎えるというあってはいけない事実を描いているところは、辛いのだが、作品としてはどのエピソードも半端な感じがして、結末を迎えてもそれ程胸に響いてくるということがなかった。

 それにしても 「白バラの祈り」 のギロチンも驚いたが、本作で登場した死刑器具はそれ以上にえげつない。70年代でこんな器具を使うというのは遅れている? それとも受刑者にわざと苦しみを与えるため? サルバドールは刑を執行されてから40分も息があったというのだから、悲しいかな、かなり苦しんだことだろうと思う。やっぱり死刑はあっさりとやられた方がいいな。

 この作品の宣伝で挙げられていた 「デッドマン・ウォーキング」 は未見。

/5

監督:マヌエル・ウエルガ
出演:ダニエル・ブリュール、レオノール・ワトリング、レオナルド・スバラグリア
    イングリッド・ルビオ、トリスタン・ウヨア
於:日比谷シャンテ・シネ
サルバドールの朝
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2007-09-19
サントラ

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いやいやえん
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちわ。
訪問ありがとうございました。
うーん、私も全体的に半端な印象を受けて、ノレませんでした。
余り上手くまとまっているように感じられなかったです。
特に、前半の展開が何か違うなぁと思ってしまいました。
処刑法にはビックリしましたよね。
実は、初めて知りました。

>『デッドマン・ウォーキング』

私はビデオ鑑賞でしたけど、見ました。
死刑囚のショーン・ペンも印象深いですが、この作品でアカデミー賞主演女優賞を獲得したスーザン・サランドンの真摯ある表情が印象的でしたー
となひょう
URL
2007/10/28 19:00
となひょうさん、コメントありがとうございます。
何かこれといったインパクトのない作品でしたね。
前半の語りの部分ですよね。
弁護士に話すという設定が違えば、また展開も変わったかなぁ、と。
例えば看守とか。

あの処刑法はびっくりでしたね。あれは嫌です。
やるならスッパリやって欲しいです(苦笑)。
CINECHAN
2007/10/30 00:41

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